切断部位と義手の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第57回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
橈骨と尺骨が35%残存しているということは、肘関節より遠位で切断されており、前腕の機能を補うために前腕義手が適切に装着されます。この範囲の切断は前腕義手の主要な適応です。
選択肢ごとの解説
- 1. 上腕骨頸部切断では、肩関節機能が残存しないため、通常は肩義手(または肩関節離断義手)が適用されます。上腕義手は、肘関節より近位で切断され、肩関節機能が保たれている場合に使用されます。正しくは:上腕骨頸部切断では肩義手が適用される。選びやすい理由:上腕骨が残っているため上腕義手と考えやすい。混同注意:上腕骨頸部と上腕中央での切断の義手の違い。
- 2. 肘義手は、肘関節で切断された場合や、その直下(前腕の近位)で切断され肘継手が必要な場合を指します。上腕骨が70%残存している場合、肘関節より近位の切断であり、上腕義手が適用されます。正しくは:上腕骨が70%残存している切断肢には上腕義手が適用される。選びやすい理由:肘関節に近い部位での切断と誤解する可能性がある。混同注意:上腕骨切断と前腕切断の境界、および各義手の名称。
- 3. 正解。橈骨と尺骨が35%残存しているということは、前腕の大部分が残存しており、肘関節機能が保たれている状態です。この場合、前腕義手が適切に適用されます。選びやすい理由:「35%」という数字に惑わされるかもしれないが、これは肘関節より遠位の残存を示しており、前腕義手の適用範囲内である。混同注意:前腕短縮切断と手関節離断の区別。
- 4. 手関節離断の場合、通常は前腕義手の中でも特に手関節離断用の義手が適用されます。手部義手は、主に手根中手関節より遠位、つまり手のひらや指の範囲の切断に用いられます。正しくは:手関節で離断した肢には前腕義手(手関節離断用)が適用される。選びやすい理由:「手関節離断」と「手部義手」という言葉の関連性から選びやすい。混同注意:手関節離断と手根中手関節より遠位の切断の違い。
- 5. 手根骨レベルでの離断は、手首の骨のあたりでの切断を指します。この場合、手部義手(または部分手義手)が適用され、指義手は指の切断にのみ用いられます。正しくは:手根骨レベルで離断した肢には手部義手が適用される。選びやすい理由:手根骨が手の骨の一部であるため、指義手と関連付けてしまいがち。混同注意:手根骨離断と指の離断の違い。
国試ポイント
上肢切断のレベルと、それに対応する義手の名称を正確に理解しているかが問われる問題です。各切断レベルで残存する機能(特に肩、肘、手関節)を考慮し、最も適切な義手を選択する知識が必要です。
混同注意
上肢義手の種類と切断レベルの用語(例:上腕骨頸部と上腕中央、手関節離断と手根骨離断)が混同しやすいです。また、義手の名称と切断された体の部位の名称が一致しない場合があるため、注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、切断レベルごとの残存機能とそれに伴う義手の種類(名称)を正確に判断できるかを確認します。特に、肩関節、肘関節、手関節の機能残存の有無が、どの種類の義手を選択するかの重要な判断基準となります。
関連知識
義肢装具学における上肢切断の分類、義手の構成要素、ソケットの種類、懸垂方法、操作方法、各義手の適応と禁忌。特に肩義手、上腕義手、前腕義手、手部義手、指義手の具体的な形状と機能について理解しておく必要があります。