広汎性発達障害の説明で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第55回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
小児期崩壊性障害は、正常な発達が一時中断し、その後、言語や社会性、運動能力などが急速に失われる特徴的な経過をたどります。この「正常な発達の後」という点が他の広汎性発達障害(例:自閉症スペクトラム障害)との違いを明確に示しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 広汎性発達障害(現在は主に自閉スペクトラム症に含まれる)は、一般的に男性に多く見られます。男女比は約4:1とされています。正しくは:男性に多く見られる。選びやすい理由:特定の疾患では女性が多いものもあるため、知識が曖昧だと誤って選ぶ可能性がある。混同注意:他の疾患の疫学情報
- 2. 広汎性発達障害の発症は、養育方法が原因ではありません。遺伝的要因や脳機能の異常など、生物学的要因が強く関与していると考えられています。正しくは:遺伝的要因や脳機能の異常など生物学的要因が発症に関与する。選びやすい理由:過去には心理的要因が重視された時代もあったため、その誤解が残っている可能性がある。混同注意:過去の誤った説(例:冷蔵庫マザー説)
- 3. 広汎性発達障害の特性は生涯にわたって持続するものであり、成人期になっても完全に消失することはありません。適切な支援により適応は改善されます。正しくは:症状は生涯にわたって持続する。選びやすい理由:小児期の症状が改善傾向を示すことがあるため、完治すると誤解する可能性がある。混同注意:症状の緩和と障害の消失
- 4. 広汎性発達障害の中核的な特性の一つは、社会的コミュニケーションおよび相互作用の質的な障害です。これは診断基準にも含まれています。正しくは:社会的コミュニケーション能力に質的な障害が見られる。選びやすい理由:症状のスペクトラムが広いため、軽度の場合には問題がないように見えることもあると誤解する可能性がある。混同注意:症状の有無と程度の違い
- 5. 正解。小児期崩壊性障害(現在では自閉スペクトラム症の重度な一型とされる)は、発症前に少なくとも2年間は正常な発達を遂げた後、それまでに獲得した能力が著しく後退するという特徴があります。これが、他の広汎性発達障害との重要な鑑別点でした。混同注意:自閉スペクトラム症の他の病型
国試ポイント
広汎性発達障害の各病型の特徴、特に診断基準や症状の経過に関する知識が問われています。発達障害の基本的な概念と鑑別点を理解しているかが重要です。
混同注意
自閉スペクトラム症(ASD)やアスペルガー症候群といった、他の広汎性発達障害の定義や発症様式との混同。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、DSM-5の自閉スペクトラム症の診断基準(社会的コミュニケーションと相互作用の持続的障害、限定された反復的な行動や興味)や、知的能力障害、ADHDなど他の神経発達症との鑑別点、併存疾患について問われる可能性があります。
関連知識
DSM-IVやICD-10における広汎性発達障害の分類(自閉症、アスペルガー症候群、レク症候群、小児期崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害)、およびDSM-5における自閉スペクトラム症への統合。それぞれの病型の疫学、発症メカニズム、中核症状。