てんかんで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第54回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
高齢で初めててんかんが発症する症例(高齢初発てんかん)において、その原因として最も多く認められるのは脳血管障害(脳梗塞や脳出血の後遺症など)です。これは、高齢者に脳血管障害の有病率が高いことと関連しています。
選択肢ごとの解説
- 1. てんかん発作は、意識障害、感覚異常、自律神経症状など、けいれんを伴わない多種多様な症状を示すことがあります。全般発作でも、欠神発作や脱力発作など、けいれんを伴わないものがあります。正しくは:てんかん発作は、けいれんを伴うこともあれば、意識障害や感覚異常など、けいれんを伴わない様々な症状を示すことがある。選びやすい理由:「てんかん」と聞くと、多くの人がけいれん発作を連想するため、常にけいれんを伴うという誤解が生じやすい。混同注意:てんかんとてんかん性けいれん、非てんかん性発作(心因性非てんかん性発作など)との混同。
- 2. てんかんの発症率は、乳幼児期と高齢期(特に65歳以上)に高いという二峰性のピークを示します。30歳代は比較的発症率が低い年代です。正しくは:てんかんの発症率は、30歳代よりも70歳代の方が高い。選びやすい理由:若年層の発症が多いイメージがあるため、高齢者の発症が低いと誤解しやすい。混同注意:高齢化社会における疾患の疫学的特徴に関する知識の不足。
- 3. ウエスト症候群(West syndrome)は乳児期に発症するてんかん症候群であり、通常は生後3か月から1歳未満に発症のピークがあります。学童期は誤りです。正しくは:ウエスト症候群の発症ピークは乳児期に見られる。選びやすい理由:小児期に発症するてんかん症候群であることは知っていても、具体的な発症時期の区別が曖昧だと間違えやすい。混同注意:ウエスト症候群とレノックス・ガストー症候群など、他の小児てんかん症候群との発症時期の混同。
- 4. 正解。高齢者の症候性てんかんの主要な原因としては、脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)が最も多く、次に認知症や脳腫瘍などが挙げられます。正しくは:この記述は正しい。選びやすい理由:特に無し。知識があれば正答できる。混同注意:高齢者てんかんの他の原因(認知症、脳腫瘍、頭部外傷など)との優先順位の混同。
- 5. てんかんによる突然死(SUDEP: Sudden Unexpected Death in Epilepsy)のリスクは、強直間代発作(特に夜間発作や頻繁な発作)を持つ患者で最も高いとされています。欠神発作はSUDEPのリスクが非常に低いとされています。正しくは:てんかんによる突然死のリスクは、強直間代発作を持つ患者の方が欠神発作を持つ患者よりも高い。選びやすい理由:発作の種類と重症度、およびそれによるリスクとの関連性が明確でない場合、混同しやすい。混同注意:欠神発作の重症度が低いため、それによる致死的なリスクも低いという直感が働く一方で、他の発作型との具体的なリスク差を理解していないと誤解する。
国試ポイント
てんかんの疫学、特に発症年齢別の特徴と原因、および主要なてんかん症候群や発作型ごとの特徴(リスクを含む)について問う問題です。幅広い知識が求められます。
混同注意
てんかんの様々な発作型とその臨床像、特定のてんかん症候群の年齢特性、そして高齢者てんかんの原因について正確な知識がないと、各選択肢の正誤判断が難しくなります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合、てんかんの発症率の年齢分布、代表的なてんかん症候群(特に小児期発症のもの)の臨床的特徴と発症時期、およびSUDEPのリスク因子について再確認が必要です。特に、各発作型ごとの具体的なリスク差も押さえておくべきです。
関連知識
てんかんの分類(国際抗てんかん連盟ILAE)、各発作型(焦点性、全般性)、主要なてんかん症候群(West症候群、Lennox-Gastaut症候群など)、SUDEPのリスク因子、高齢者てんかんの原因と治療。