悪性リンパ腫について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
悪性リンパ腫は、リンパ球(B細胞、T細胞、NK細胞)が悪性増殖することで発生する疾患であり、選択肢5がこの基本的な定義を正確に述べています。他の選択肢は、悪性リンパ腫の臨床的特徴、細胞起源、分類における比率に関して誤った情報を提供しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 悪性リンパ腫は、リンパ組織が異常増殖することで、体表や体内に腫瘤(しこり)を形成することが一般的です。特に、頸部、腋窩、鼠径部のリンパ節腫脹として見られます。正しくは:悪性リンパ腫では、腫瘤形成が頻繁に見られます。選びやすい理由:「リンパ腫」という言葉から、血液疾患のようなイメージを持ち、固形の腫瘤ができないと誤解する可能性があります。混同注意:固形腫瘍と血液腫瘍の区分けに関する理解が不十分な場合、混同しやすいです。
- 2. 多発性骨髄腫は、B細胞から分化した形質細胞が悪性化したものです。T細胞由来ではありません。正しくは:多発性骨髄腫は形質細胞(B細胞由来)から発生します。選びやすい理由:リンパ系に関連する疾患であり、T細胞もリンパ球の一種であるため、関連付けて考えてしまうかもしれません。混同注意:B細胞性リンパ腫、T細胞性リンパ腫、ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫など、様々な血液腫瘍の細胞起源に関する知識が混同されやすいです。
- 3. 悪性リンパ腫の約85%はB細胞性リンパ腫が占めており、T細胞性リンパ腫は約15%程度です。記載されている割合が逆転しています。正しくは:悪性リンパ腫のうち、B細胞性が占める割合は約85%です(T細胞性が約15%です)。選びやすい理由:B細胞性とT細胞性の割合がそれぞれ約85%と約15%であるため、数字自体は知っていても、どちらがどちらの割合かを間違えやすいです。混同注意:B細胞性リンパ腫とT細胞性リンパ腫のそれぞれの比率が混同されやすいです。
- 4. 日本の悪性リンパ腫は非ホジキンリンパ腫が大部分(約9割以上)を占め、5%ではありません。正しくは:非ホジキンリンパ腫が悪性リンパ腫全体の約90%を占めます。選びやすい理由:ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫の割合は対照的な数字(約10%と約90%)であるため、数字は知っていてもどちらが多数派かを間違えやすいです。混同注意:ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫のそれぞれの比率が混同されやすいです。
- 5. 正解。悪性リンパ腫は、リンパ球(B細胞、T細胞、NK細胞)が悪性化した腫瘍の総称です。この定義が最も基本的な理解となります。
国試ポイント
悪性リンパ腫の基本的な病態、分類(ホジキン/非ホジキン、B細胞性/T細胞性)、主要な特徴に関する知識が問われています。特に、各分類の比率や細胞起源の正確な理解が重要です。
混同注意
悪性リンパ腫の様々なサブタイプ(ホジキン/非ホジキン、B細胞性/T細胞性)の定義、割合、細胞起源、そして多発性骨髄腫のような関連疾患との区別が混同されやすい点です。数字の逆転や用語の混同に注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後も悪性リンパ腫の基本的な定義、分類(ホジキン/非ホジキン、B細胞性/T細胞性リンパ腫の比率)、細胞起源、および主な臨床症状に関する問題が出題される可能性が高いです。また、病期分類(Ann Arbor分類)や治療法(化学療法、放射線療法、造血幹細胞移植)についても確認しておくと良いでしょう。
関連知識
リンパ系の構造と機能、リンパ球の種類と分化、血液腫瘍の一般的な分類(白血病、リンパ腫、骨髄腫)、各疾患の主要な症状と治療の基礎知識。