ICFの構成要素である活動と参加に関する説明で適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第52回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
ICFにおいて「活動」と「参加」を評価する際には、その人が『標準的な環境でできること』(能力)と、『現在の生活環境で実際に行っていること』(実行状況)の2つの側面から評価します。この二つの評価点を用いることで、その人の生活機能に対する環境因子の促進的または阻害的な影響を明らかにすることができます。
選択肢ごとの解説
- 1. 感情機能(情動機能)はICFの「心身機能」に含まれる要素であり、「活動」や「参加」とは異なります。正しくは:感情に関する機能は、ICFの『心身機能』に含まれます。選びやすい理由:「活動」や「参加」が広範な概念であるため、心理的な側面も含まれると誤解しやすいかもしれません。混同注意:「心身機能」と「活動・参加」の区別。
- 2. 正解。ICFにおいて、「活動」と「参加」は『実行状況』(現在の生活環境下で実際に行っていること)と『能力』(標準的な環境下でできること)という2つの評価点を用いて測定されます。これは環境因子が及ぼす影響を理解するために非常に重要な視点です。
- 3. 「人が社会や人生の様々な場面に実際に参与すること」はICFにおける『参加』の定義であり、『活動』の定義ではありません。「活動」は、個人が課題や行為を実行することを指します。正しくは:『参加』とは、人が社会や人生の様々な場面に実際に参与することを指します。または、『活動』とは、個人が課題や行為を実行することを指します。選びやすい理由:「活動」という言葉が日常的に「社会参加」のような意味で使われることがあり、混同しやすいです。混同注意:「活動」と「参加」の定義。
- 4. ICFでは「活動」と「参加」を統合された一つのリストとして扱います。それぞれの項目に対して能力と実行状況の両方を評価することで、両者の関係性や環境因子の影響をより詳細に把握できます。正しくは:「活動」と「参加」は、統合された一つのリストとして扱われます。選びやすい理由:概念的には異なるため、それぞれ独立していると解釈されがちですが、分類体系上は統合されています。混同注意:概念的な区別と、ICF分類上のリスト構造。
- 5. 「活動制限」は、客観的な観点から「活動」の『能力』や『実行状況』の困難さを評価するものであり、本人の主観的な困難のみを基準とするものではありません。主観的な要素も考慮されますが、客観的な観察や測定も重要です。正しくは:「活動制限」は、客観的な評価と合わせて、本人の主観的な困難も考慮して評価されます。選びやすい理由:患者中心の視点から、主観的な困難が重要であるため、これが正しいと思われがちです。混同注意:客観的評価と主観的評価のバランス。ICFの評価指標の客観性。
国試ポイント
ICFの主要な構成要素である「活動」と「参加」の定義と、その評価指標(能力と実行状況)の理解が問われています。特に、各構成要素の具体的な内容と、ICF独自の評価視点である「能力」と「実行状況」の区別を正確に理解しているかが重要です。
混同注意
「活動」と「参加」の定義の混同、特に「活動」と「心身機能」、「参加」と「活動」の境界線が曖昧になりやすいです。また、評価指標である「能力」と「実行状況」の意味を逆に捉えたり、どちらか一方しか考慮しないと誤解したりすることがあります。
次に同じ論点が出たら
次にICFに関する問題が出た場合は、各構成要素の具体的な事例との紐付けや、環境因子・個人因子が活動・参加に与える影響の解釈が問われる可能性があります。
関連知識
ICFの各構成要素(心身機能・身体構造、活動・参加、環境因子、個人因子)の定義と具体例。修飾語(qualifier)の使用方法。ICFとICDH(国際障害分類)の違い。