消化酵素について正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
ペプシンは胃液に含まれるタンパク質分解酵素で、タンパク質をポリペプチドに分解します。リパーゼは膵液や腸液に含まれる酵素で、脂肪(トリグリセリド)を脂肪酸とグリセリンに分解します。他の選択肢は、酵素の作用対象や生成物が誤っています。
選択肢ごとの解説
- 1. α-アミラーゼはデンプンをマルトースやデキストリンに分解する酵素であり、マルトースをグルコースに分解するのはマルターゼの役割です。正しくは:α-アミラーゼはデンプンをマルトースやデキストリンに分解する。選びやすい理由:アミラーゼが糖質の消化に関わるため、分解生成物と誤解しやすい。混同注意:α-アミラーゼとマルターゼの作用対象・生成物を混同しやすい。
- 2. トリプシンはタンパク質やポリペプチドをオリゴペプチドやトリペプチド、ジペプチドに分解するエンドペプチダーゼです。トリペプチドをアミノ酸に分解するのは、小腸の消化酵素であるトリペプチダーゼ(アミノペプチダーゼなど)です。正しくは:トリプシンはタンパク質やポリペプチドをオリゴペプチドなどに分解する。選びやすい理由:トリプシンがタンパク質消化に関わる重要な酵素であるため、最終生成物まで分解すると考えやすい。混同注意:トリプシン(エンドペプチダーゼ)とトリペプチダーゼ(エキソペプチダーゼ)の役割を混同しやすい。
- 3. 正解。ペプシンは胃で分泌される主要なタンパク質分解酵素(エンドペプチダーゼ)であり、タンパク質をより小さなポリペプチドに分解します。最終的にアミノ酸にするわけではありません。正しくは:この記述は正しい。
- 4. マルターゼはマルトースをグルコースに分解する二糖類分解酵素です。デンプンをデキストリンに分解するのはα-アミラーゼの役割です。正しくは:マルターゼはマルトースをグルコースに分解する。選びやすい理由:どちらも糖質消化酵素であるため、作用対象を誤解しやすい。混同注意:マルターゼとα-アミラーゼの作用対象・生成物を混同しやすい。
- 5. 正解。リパーゼは主に膵臓から分泌され、脂質を構成するトリグリセリド(脂肪)を加水分解して、脂肪酸とグリセリンに分解します。これは脂質消化の基本的なプロセスです。正しくは:この記述は正しい。
国試ポイント
消化酵素の種類、分泌部位、そしてそれぞれの酵素がどのような栄養素を何に分解するかという基本的な知識が問われています。特に、アミラーゼ、ペプシン、トリプシン、リパーゼ、マルターゼなど主要な酵素の作用を正確に理解しているかを確認する問題です。作用の段階(例:タンパク質→ポリペプチド、ポリペプチド→アミノ酸)も重要です。
混同注意
各消化酵素の作用対象と生成物が混同されやすいです。特に糖質消化酵素(アミラーゼ、マルターゼなど)とタンパク質消化酵素(ペプシン、トリプシン、ペプチダーゼ)は多段階で分解が進むため、どの酵素がどの段階を担うのかが曖昧になりがちです。
次に同じ論点が出たら
今後この論点が出題された場合、各消化酵素の至適pHや作用部位、または疾患(例:膵炎での酵素活性異常)と関連付けて問われる可能性があります。
関連知識
消化吸収の全過程、各消化器官(口腔、胃、小腸、膵臓など)で分泌される消化液とその中に含まれる酵素、消化管ホルモンによる消化酵素の分泌調節。