脳構造について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
くも膜下腔は、脳を覆う三層の髄膜のうち、くも膜と軟膜の間に広がる空間であり、脳脊髄液で満たされています。この空間は、脳と脊髄を保護し、衝撃を吸収する役割を担っています。
選択肢ごとの解説
- 1. 小脳テントは硬膜の構造物であり、脳底槽(脳脊髄液が貯留するスペース)とは異なる。正しくは:小脳テントは硬膜の一部である。選びやすい理由:脳底槽も脳の深部に位置するため、位置関係が混同されやすい。混同注意:硬膜構造と脳脊髄液腔(脳底槽)の区別。
- 2. 脳静脈洞は硬膜の間に位置する血管構造であり、硬膜下腔(硬膜とくも膜の間)とは異なる。硬膜下腔は通常、非常に狭い空間で、病的状態以外では目立たない。正しくは:脳静脈洞は硬膜の間を走行する。選びやすい理由:「硬膜」という共通の言葉から連想されやすい。硬膜に関わる構造であるため、硬膜下腔と関連があるように思える。混同注意:硬膜内構造(静脈洞)と硬膜下腔の区別。
- 3. 大脳鎌は左右の大脳半球を隔てる硬膜の構造物であり、Sylvius裂(外側溝)は大脳皮質の溝である。両者の位置は全く異なる。正しくは:大脳鎌は左右の大脳半球の間、縦に位置する。選びやすい理由:両者とも脳の構造に関わる用語であるため、関連があるように誤解されやすい。混同注意:硬膜の構造(大脳鎌)と大脳の解剖学的溝(Sylvius裂)の区別。
- 4. 正解。くも膜と軟膜の間に存在する空間をくも膜下腔と呼び、ここには脳脊髄液が満たされている。正しくは:この記述は正しい。選びやすい理由:他の選択肢が誤りであることが明確でない場合に、この基本的な知識が正答として選ばれやすい。混同注意:硬膜下腔や硬膜外腔との混同。
- 5. 透明中隔は側脳室と第三脳室の間に位置する薄い膜状の構造であり、第三脳室と第四脳室の間には中脳水道がある。正しくは:透明中隔は側脳室と第三脳室の間にある。選びやすい理由:脳室間の位置関係を問う問題であり、他の脳室構造との混同を引き起こしやすい。混同注意:透明中隔、中脳水道、モンロー孔(室間孔)などの脳室間連絡路や周辺構造の混同。
国試ポイント
脳の髄膜構造、脳室、および脳脊髄液の循環に関わる解剖学的知識が問われている。特に、各髄膜の名称と位置関係、それに伴う空間の機能について正確な理解が求められる。国家試験では、こうした基本的な解剖学の知識が頻出する。
混同注意
硬膜下腔、硬膜外腔、脳室など、脳の異なる空間の名称とその位置、含まれる内容物の混同。特に髄膜の層構造(硬膜、くも膜、軟膜)とそれによって形成される空間(硬膜下腔、くも膜下腔)の正確な理解が重要。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出題された場合、髄膜の名称と位置関係、それぞれの空間に何が存在するか(例:硬膜下腔にはほとんど何もない、くも膜下腔には脳脊髄液と血管、硬膜外腔は脊髄では存在するが頭蓋内では潜在的)を正確に判断する必要がある。
関連知識
髄膜の三層構造とその役割、脳脊髄液の産生・循環・吸収経路、脳室系の構造(側脳室、第三脳室、第四脳室、モンロー孔、中脳水道、ルシュカ孔、マジャンディー孔)。