尿毒症で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第55回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
尿毒症は腎機能の著しい低下により、体内の老廃物が蓄積し、酸塩基平衡の異常(代謝性アシドーシス)や電解質異常(高カリウム血症など)をきたす症候群です。特に代謝性アシドーシスは腎臓の水素イオン排泄および重炭酸イオン産生・再吸収能の低下が原因で発生します。
選択肢ごとの解説
- 1. 尿毒症は、腎臓の機能が末期的に低下し、体内に老廃物が蓄積した結果として現れる症候群です。初期段階では通常、症状は顕著ではありません。正しくは:尿毒症は、慢性腎不全の末期に現れる症候群です。選びやすい理由:腎不全と関連が深いため、初期から症状があるように誤解しがちです。混同注意:初期の腎機能低下の症状と、尿毒症による全身症状を混同しやすいです。
- 2. 正解。腎機能が低下すると、体内の酸性物質(水素イオンなど)の排泄が滞り、また重炭酸イオンの再吸収・産生能力も低下するため、血液が酸性に傾く代謝性アシドーシスを引き起こします。これは尿毒症の主要な病態の一つです。正しくは:選択肢の記述の通り、代謝性アシドーシスを呈します。選びやすい理由:腎臓の働きと酸塩基平衡の関係を理解していれば、正答を選びやすいです。混同注意:呼吸性アシドーシスや、その他の電解質異常と混同しないように注意が必要です。
- 3. 腎機能が低下すると、カリウムの排泄が困難になるため、高カリウム血症を引き起こしやすくなります。これは心臓への影響が大きく、命に関わる場合があります。正しくは:高カリウム血症を生じやすいです。選びやすい理由:電解質異常全般と混同し、低カリウム血症も起こりうると考えてしまう可能性があります。混同注意:利尿薬の使用などで低カリウム血症をきたす場合もありますが、尿毒症そのものの病態としては高カリウム血症が特徴です。
- 4. 透析患者さんの主な死亡原因は心血管疾患です。尿毒症は透析導入の理由や透析前の病態であり、透析によって改善されることを目指します。正しくは:透析患者の主な死亡原因は心血管疾患です。選びやすい理由:尿毒症が非常に重篤な病態であるため、それが直接的な死亡原因となると考えてしまう可能性があります。混同注意:透析導入の理由としての尿毒症と、透析開始後の死亡原因を混同しやすいです。
- 5. 腎機能が低下すると、老廃物であるクレアチニンの排泄能力が落ちるため、血清クレアチニン濃度は上昇します。これは腎機能低下の重要な指標の一つです。正しくは:血清クレアチニン濃度は上昇します。選びやすい理由:他の検査値との関連で、低下するケースも存在すると誤解してしまう可能性があります。混同注意:腎機能マーカーの正常値と異常値を正確に理解していないと間違えやすいです。
国試ポイント
尿毒症の定義、主要な病態生理(特に酸塩基平衡と電解質)、関連する検査値、そして合併症に関する基礎知識が問われています。各選択肢の正誤判断には、腎機能低下が身体にどのような影響を及ぼすかという理解が不可欠です。
混同注意
腎不全の各病期における症状、様々な電解質異常、透析患者の合併症と死亡原因を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、尿毒症の他の症状(神経症状、消化器症状、貧血など)や、治療法(食事療法、薬物療法、腎代替療法)についても問われる可能性が高いです。また、他の腎疾患との鑑別や合併症の詳細もチェックするべき点です。
関連知識
慢性腎臓病(CKD)のステージ分類、腎臓の生理機能(ろ過、再吸収、分泌、内分泌機能)、酸塩基平衡のメカニズム、電解質(K、Na、Ca、P)の代謝、透析の種類と合併症。