食道癌で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第55回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
食道がんの組織型は、日本においては扁平上皮癌が圧倒的に多く、全体の90%以上を占めます。これは特に、飲酒や喫煙といった生活習慣に関連が深いとされています。欧米では、胃食道逆流症などに関連するバレット食道から発生する腺癌が増加傾向にありますが、日本国内の疫学データでは依然として扁平上皮癌が主流です。
選択肢ごとの解説
- 1. 食道がんは、男性に多く発生する傾向があります。正しくは:食道がんは、一般的に男性に多く見られます。選びやすい理由:がんの種類によっては女性に多いものもあるため、知識が曖昧だと選びやすいかもしれません。混同注意:甲状腺がんや胆嚢がんなど、女性に多いとされるがんと混同する可能性があります。
- 2. 高血圧は食道がんの直接的な危険因子とはされていません。主な危険因子は飲酒、喫煙、熱い飲食物の摂取などです。正しくは:飲酒や喫煙などが発症の危険因子とされています。選びやすい理由:生活習慣病とがんの関連性は一般的に知られているため、高血圧も関連があると思われがちです。混同注意:他の生活習慣病、例えば胃がんなどとの関連性や、がんと関連する代謝症候群の一部として高血圧を誤認する可能性があります。
- 3. 食道がんの好発部位は、胸部食道の中部または下部です。頸部食道での発生は比較的稀です。正しくは:発生しやすい部位は食道の胸部(特に中部から下部)です。選びやすい理由:食道全体にがんが発生する可能性があるため、特定の部位に限定されると誤解しやすいかもしれません。混同注意:食道の上部、中部、下部という区分けを正確に覚えていないと混同しやすいです。
- 4. 正解。日本における食道がんのほとんど(9割以上)は扁平上皮癌です。欧米では腺癌が増加傾向にありますが、日本国内では依然として扁平上皮癌が優勢です。選びやすい理由:一部の国や地域では腺癌の割合が増加しているという情報から、扁平上皮癌が多数ではないと誤解する可能性があります。しかし、日本では扁平上皮癌が圧倒的に多いという事実が重要です。混同注意:欧米で増加傾向にある食道腺癌の情報と混同し、日本における状況を誤って判断する可能性があります。
- 5. ヘリコバクター・ピロリ菌は主に胃がんの発症に深く関与していますが、食道がん、特に扁平上皮癌との明確な関連性は示されていません。むしろ食道腺癌においては、ピロリ菌感染により胃酸分泌が低下し、胃食道逆流症のリスクが減少するため、食道腺癌のリスクを低減する可能性も指摘されています。正しくは:ヘリコバクター・ピロリ菌は胃がんの発症に深く関与しています。選びやすい理由:ピロリ菌が他のがん(特に消化器系のがん)と関連するという知識から、食道がんにも当てはまると思い込みやすいです。混同注意:胃がんにおけるピロリ菌の役割と、食道がんにおけるピロリ菌の役割を混同する可能性があります。
国試ポイント
食道がんの基本的な疫学(男女比、危険因子、好発部位、組織型)に関する知識が問われています。特に、日本と欧米での組織型の違いや、特定のがんと特定の感染症(ピロリ菌)との関連性を正確に理解しているかがポイントです。
混同注意
食道扁平上皮癌と食道腺癌の違い、日本と欧米での食道がんの疫学的特徴、胃がんと食道がんの危険因子の違いが混同されやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後、食道がんの問題が出題された場合、早期食道がんの治療選択、進行度分類、化学放射線療法の適応、術後合併症など、より具体的な治療や管理に関する知識が問われる可能性があります。
関連知識
食道がんの危険因子(喫煙、飲酒、熱い飲食物、食道の病変など)、症状(嚥下困難、胸骨後部痛など)、診断方法(内視鏡検査、生検など)、治療法(手術、放射線療法、化学療法など)。また、バレット食道と食道腺癌の関係も重要です。