対象者に直接、満足度を問うことができるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第58回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・4番
解説
COPMとMTDLPは、利用者自身が自身の満足度や重要度を評価する項目を含んでおり、直接的な自己評価を促すことで、現在の満足度について質問できる評価ツールとして適切です。COPMは利用者が重要と考える活動の満足度と遂行度を評価し、MTDLPは運動課題学習のプロセスと成果に対する利用者の満足度を評価します。
選択肢ごとの解説
- 1. AMPSは日常生活活動の遂行能力を質的に評価する観察評価ツールであり、評価者が対象者の運動スキルとプロセススキルを観察して評価します。直接、現在の満足度を質問する項目は含まれていません。正しくは:AMPSは作業遂行の質を評価するツールである。選びやすい理由:ADLの評価ツールであるため、広く利用者の状態を評価するツールとして選択肢に入れたくなる可能性がある。混同注意:ADLの遂行能力を評価する他のツール(FIM、BIなど)や、利用者中心の評価ツール。
- 2. 正解。COPMは、利用者が自身の作業遂行の問題点を特定し、その重要度、遂行度、満足度を自己評価する面接形式の評価ツールです。利用者の主観的な満足度を直接質問する項目が含まれています。選びやすい理由:利用者中心の評価ツールとして広く知られているため、直感的に正しい選択肢として選びやすい。混同注意:他の利用者中心の評価ツール(例:OSAⅡ)
- 3. OSAⅡは、利用者が自己の作業遂行能力と環境要因について自己評価する質問紙形式の評価ツールですが、現在の満足度を直接的に問う項目は含まれていません。能力と価値観、環境からのサポートの認識を評価します。正しくは:OSAⅡは作業遂行能力と環境要因に対する自己認識を評価するツールである。選びやすい理由:「自己評価」という言葉から、満足度も評価していると誤解しやすい。利用者中心のアプローチという点でCOPMと混同しやすい。混同注意:COPM(利用者中心の評価ツール)
- 4. 正解。MTDLPは、運動課題学習におけるクライアントの満足度や自己効力感を評価する要素を含んでいます。課題学習のプロセスや結果に対する利用者の主観的な評価を重視しており、満足度に関する直接的な質問が可能です。選びやすい理由:あまり聞き慣れないツールであるため、誤答だと判断しがちだが、運動学習の効果だけでなく、そのプロセスにおける主観的経験も評価対象となる。混同注意:単なる運動機能評価ツール。
- 5. NPI興味チェックリストは、精神科領域で、活動への興味の有無を評価するツールであり、現在の満足度を直接質問するものではありません。過去から現在までの興味の対象や活動への参加状況を評価します。正しくは:NPI興味チェックリストは、活動への興味の有無を評価するツールである。選びやすい理由:「興味」を評価するため、活動への満足度と関連があるように見え、選択肢として選びやすい。混同注意:活動への満足度を評価するツール。
国試ポイント
利用者中心の評価ツールとその評価内容を覚える。特に、主観的評価を含むツールと客観的評価ツールを区別できるようにする。
混同注意
利用者中心の評価ツールと、セラピスト視点や客観的観察に基づく評価ツールを混同しやすい。COPMやOSAⅡは利用者からの直接的な回答を重視する点で類似しているが、評価尺度が異なる。
次に同じ論点が出たら
評価ツールの名称だけでなく、その評価項目、評価形式(質問紙、観察、面接など)、および評価の視点(客観的、主観的)に着目して判断する。
関連知識
ADL評価のBI、FIM、能力評価のMMSE、HDS-R、MBI、高次脳機能評価のBADS、WCSTなど、各評価ツールの目的と評価項目をセットで覚える。特に、質問紙形式で本人の満足度や意見を直接的に聞くツールは限られているため、それらを重点的に覚える。