エネルギー代謝で誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第57回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
安静時代謝量(RMR: Resting Metabolic Rate)は、覚醒した状態で安静にしている際のエネルギー消費量であり、基礎代謝量(BMR: Basal Metabolic Rate)は、覚醒せずに生命維持に必要な最低限のエネルギー消費量です。安静時代謝量には、体温保持、呼吸、心拍などの基礎代謝に加え、軽い精神活動、体位保持、着衣などによるわずかなエネルギー消費が含まれるため、基礎代謝量よりも常に高くなります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。安静時代謝量は、覚醒状態で安静にしている際のエネルギー消費量であり、基礎代謝量(覚醒せず、最低限の生命維持に必要なエネルギー量)に加えて、着衣や体位保持、精神活動などによるわずかなエネルギー消費が含まれるため、基礎代謝量よりも大きくなります。したがって、「小さい」とするこの記述は誤りです。正しくは:安静時代謝量は基礎代謝量より大きい。選びやすい理由:基礎代謝が生命維持の最低限というイメージから、より活発な状態である安静時の方がエネルギー消費が多いと考えるのは自然なため、この選択肢が誤りだと認識しにくい可能性があります。混同注意:基礎代謝と安静時代謝の定義の違い、およびそれらの相対的な大小関係。
- 2. 甲状腺ホルモン(サイロキシン)や副腎皮質ホルモン、成長ホルモンなどは基礎代謝に影響を与えます。例えば、甲状腺機能亢進症では基礎代謝が亢進し、低下症では低下します。正しくは:この選択肢は正しい記述であるため、修正の必要はありません。選びやすい理由:正しい記述であるため、知識があれば正解ではないと判断できます。混同注意:ホルモンの作用範囲や代謝への影響について。
- 3. 体重が減少すると、その分、体を維持するために必要なエネルギー量が減るため、安静時代謝量も低下します。特に体表面積や除脂肪体重(筋肉量)が減少すると顕著です。正しくは:この選択肢は正しい記述であるため、修正の必要はありません。選びやすい理由:正しい記述であるため、知識があれば正解ではないと判断できます。混同注意:体重と代謝量の関係について。
- 4. 呼吸商は排出される二酸化炭素量と消費される酸素量の比率(CO2/O2)です。炭水化物の燃焼では呼吸商は1.0、脂肪では約0.7、タンパク質では約0.8となり、脂肪の燃焼割合が増えるほど呼吸商は低下します。正しくは:この選択肢は正しい記述であるため、修正の必要はありません。選びやすい理由:正しい記述であるため、知識があれば正解ではないと判断できます。混同注意:呼吸商の定義、および各栄養素の呼吸商の値。
- 5. METs(Metabolic Equivalents)は運動強度を示す単位で、1METsは安静時座位での酸素消費量に相当し、具体的には3.5mL/kg/分の酸素摂取量と定義されています。正しくは:この選択肢は正しい記述であるため、修正の必要はありません。選びやすい理由:正しい記述であるため、知識があれば正解ではないと判断できます。混同注意:代謝当量の定義や具体的な数値について。
国試ポイント
エネルギー代謝に関する基本的な定義(基礎代謝量、安静時代謝量、呼吸商、METsなど)とその相互関係、影響因子を正確に理解しているかを問う問題です。特に、似た概念である基礎代謝量と安静時代謝量の区別は頻出ポイントです。
混同注意
基礎代謝量と安静時代謝量の定義とその大小関係。呼吸商における各栄養素の数値。METsの定義と基準値。
次に同じ論点が出たら
今後、エネルギー代謝の問題が出題された場合、安静時代謝量の測定条件、測定方法、または病態別の代謝変化(例:甲状腺機能異常、熱傷、感染症)が問われる可能性があります。
関連知識
エネルギー消費の計算式、消費エネルギーに影響を与える要因(年齢、性別、体組成、疾患、環境因子など)、運動強度の評価方法。