関節リウマチにみられる手指関節の変形を図に示す。番号と変形の組合せで正しいのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
下図の①は、PIP関節が過伸展し、DIP関節が屈曲しているダックネック変形を示しています。これはアヒルの首に似ていることから名付けられた、関節リウマチに特徴的な手指の変形です。各選択肢の変形名と写真の内容を正確に識別する必要があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。①は指のPIP関節が過伸展し、DIP関節が屈曲する変形であり、アヒルの首に似ていることからダックネック変形と呼ばれます。関節リウマチの代表的な変形の一つです。
- 2. ②はDIP関節の屈曲拘縮を示しており、これはボタン穴変形の特徴です。槌指変形(マレットフィンガー)はDIP関節が屈曲位で伸展不能になる状態ですが、PIP関節は通常問題ありません。図の②はボタン穴変形の一部を表しています。正しくは:②はボタン穴変形である。選びやすい理由:DIP関節の屈曲があるため、指先の変形を指す「槌指」と混同しやすいかもしれませんが、ボタン穴変形はPIP関節の屈曲とDIP関節の過伸展を伴う特徴的な変形です。混同注意:槌指変形(マレットフィンガー)とボタン穴変形、あるいはスワンネック変形。
- 3. ③はPIP関節の過伸展とDIP関節の屈曲を示しており、これはスワンネック変形の特徴です。鷲爪指変形はMP関節の過伸展とPIP・DIP関節の屈曲を特徴とする変形であり、主に尺骨神経麻痺などで見られます。正しくは:③はスワンネック変形である。選びやすい理由:指の関節が屈曲しているように見えるため、爪が鷲の爪のように見えるというイメージから選んでしまうかもしれません。しかし、関節リウマチでは典型的ではありません。混同注意:スワンネック変形、鷲爪指変形、ボタン穴変形。
- 4. ④はMP関節の尺側偏位を示しています。ボタン穴変形はPIP関節の屈曲とDIP関節の過伸展を特徴とします。正しくは:④はMP関節の尺側偏位である。選びやすい理由:関節リウマチの代表的な変形名として知られているため、イメージで選択してしまう可能性があります。しかし、④は変形の部位と形態が異なります。混同注意:MP関節の尺側偏位、ボタン穴変形。
- 5. ⑤はDIP関節の屈曲とPIP関節の過伸展を示しており、これはダックネック変形の特徴です。スワンネック変形はPIP関節の過伸展とDIP関節の屈曲を特徴とします。正しくは:⑤はダックネック変形である。選びやすい理由:スワンネック変形も関節リウマチの代表的な変形の一つであり、ダックネック変形と混同しやすいため、選択肢として魅力的です。混同注意:ダックネック変形とスワンネック変形。
国試ポイント
関節リウマチに特徴的な手指の変形について、その名称と形態を正確に結びつけて理解しているかが問われる。特に、ダックネック変形、スワンネック変形、ボタン穴変形、MP関節の尺側偏位など、主要な変形は画像と合わせて識別できるようにしておく必要がある。
混同注意
ダックネック変形とスワンネック変形は、PIP関節とDIP関節の屈曲・伸展の組み合わせが逆であるため、非常によく混同される。また、ボタン穴変形と槌指変形もDIP関節の屈曲が関与するため混同しやすい。それぞれの関節の動きと全体的な指の形を正確に覚えることが重要。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、他の代表的な手指変形(スワンネック変形、ボタン穴変形、MP関節尺側偏位、母指のZ字変形など)の画像識別と名称の一致、あるいはそれらの機能的な影響について問われる可能性が高い。また、関節リウマチ以外の疾患(例:変形性関節症、神経麻痺)による手指変形との鑑別も重要になる。
関連知識
関節リウマチの病態生理、好発部位、治療法、評価スケール(DAS28、HAQなど)。各手指変形による機能障害(把持、ピンチ動作など)とその影響。腱鞘炎(バネ指など)、手根管症候群といった合併症。