COPDについて正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
COPDの急性増悪時には、呼吸不全を改善し、気管挿管を避けるために非侵襲的陽圧換気(NPPV)が広く推奨される治療法です。これは呼吸仕事量の軽減、ガス交換の改善、そして患者の快適性の維持に寄与します。他の選択肢はCOPDに関する誤った情報を示しています。
選択肢ごとの解説
- 1. COPD患者は、非喫煙者と比べても肺がんの発生リスクが有意に高いことが知られています。喫煙がCOPDの主な原因であり、肺がんの主要なリスク因子でもあるため、両疾患の関連性は強いです。正しくは:COPD患者は肺がんを合併するリスクが高い。選びやすい理由:COPDと肺がんが別の病態であるため、直接的な関連が薄いと誤解する可能性がある。混同注意:COPDの症状と肺がんの症状が異なるため、併発率が低いと混同する。
- 2. COPD患者では、呼吸筋の過剰な活動や呼吸補助筋の使用により、呼吸仕事量が増大します。これにより、安静時であってもエネルギー消費量が健康な人に比べて増加します。正しくは:安静時エネルギー消費量は増加している。選びやすい理由:活動量が低下するため、全体的な代謝も低下すると短絡的に考える可能性がある。混同注意:全身倦怠感や活動性低下とエネルギー消費量の増加を混同する。
- 3. 正解。COPDの急性増悪時には、呼吸不全の改善、呼吸仕事量の軽減、および人工呼吸器関連合併症のリスク低減を目的として、NPPVが第一選択となることが多いです。正しくは:この記述は正しいです。選びやすい理由:正しい選択肢であるため、誘惑要因は特にありません。混同注意:侵襲的陽圧換気(IPPV)との使い分けを混同する。
- 4. 呼吸リハビリテーションは、運動療法だけでなく、疾患教育、栄養指導、心理サポートなども含む包括的なアプローチです。そのため、身体機能の改善だけでなく、COPD患者によく見られる抑うつや不安といった精神心理的な問題の改善にも有効であることが多くの研究で示されています。正しくは:呼吸リハビリテーションによって抑うつ・不安の改善効果が期待できる。選びやすい理由:リハビリテーションが主に身体機能の改善を目的とすると誤解し、精神面への効果はないと考える可能性がある。混同注意:身体機能と精神心理機能への介入を別物と捉え、リハビリテーションの包括的な効果を見落とす。
- 5. CATはCOPDの症状がQOLに与える影響を評価するための質問票であり、点数が高いほど症状による影響が大きく、QOLが低い状態であることを示します。正しくは:COPDアセスメントテスト(CAT)は点数が高いほどQOLが低いことを示す。選びやすい理由:一般的に「テストの点数が高い=良い」というイメージから、QOLが高いと誤解する可能性がある。混同注意:一般的な評価尺度(例:特定の機能テストで高得点が良い状態を示す)と、QOL尺度や症状評価尺度の解釈を混同する。
国試ポイント
COPDの病態生理、合併症、治療、評価スケールに関する基本的な知識が問われています。特に、急性増悪時の呼吸管理法や、QOL評価指標の正しい解釈が重要です。
混同注意
COPDの病態生理と他の呼吸器疾患(喘息、間質性肺炎など)の病態生理、各種治療法の適応、評価尺度のスコア解釈(高得点が良いのか悪いのか)は混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
今後COPD関連の問題が出題された場合、疾患の進行度に応じた具体的な薬物療法の選択、長期酸素療法、また在宅での管理や指導内容について問われる可能性があります。
関連知識
COPDの診断基準、重症度分類、禁煙指導の重要性、薬物療法(気管支拡張薬、吸入ステロイド)、栄養管理、運動療法の内容、終末期医療に関する知識。