心室収縮期に生じているのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・5番
解説
心室収縮期には、まず心室内の圧力が上昇し、房室弁(僧帽弁、三尖弁)が閉鎖して心房への逆流を防ぎます(選択肢2が正しい)。その後、さらに圧力が上昇し、動脈弁(大動脈弁、肺動脈弁)が開いて血液が動脈へと駆出されます(選択肢5が正しい)。その他の選択肢は、心室拡張期に起こる現象や、収縮期とは逆の圧力変化を示しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 三尖弁は右心房と右心室の間にあり、心室拡張期に血液が心房から心室へ流れ込む際に開きます。心室収縮期には閉鎖しています。正しくは:三尖弁は心室収縮期には閉鎖しています。選びやすい理由:弁の開閉に関する基本的な知識が曖昧だと迷う可能性があります。混同注意:他の弁の開閉時期や、拡張期と収縮期の区別と混同しやすいです。
- 2. 正解。心室収縮が始まると、心室内の圧力が上昇し、心房への血液の逆流を防ぐために僧帽弁(左心房と左心室の間)が閉鎖します。これは第1心音の原因となります。
- 3. 大動脈弁は心室収縮期に血液が大動脈へ駆出される際に開いています。心室拡張期が始まる際に、大動脈内の圧力が心室内の圧力を上回ることで閉鎖します。これは第2心音の原因となります。正しくは:大動脈弁は心室拡張期の初期に閉鎖します。選びやすい理由:収縮期と拡張期の弁の開閉について混同していると誤って選ぶことがあります。混同注意:大動脈弁の開放時期と閉鎖時期、肺動脈弁のそれらと混同しやすいです。
- 4. 心室収縮期には右心室から肺動脈へ血液が駆出されるため、肺動脈内の圧力は上昇します。低下するのは拡張期です。正しくは:心室収縮期には肺動脈圧は上昇します。選びやすい理由:心臓のポンプ機能と血管内圧の関係について理解が不十分だと、誤った選択をしてしまう可能性があります。混同注意:心室内の圧力変動と血管内の圧力変動の関係、収縮期と拡張期の圧力変化と混同しやすいです。
- 5. 正解。心室収縮期に右心室の圧力が肺動脈圧を上回ると、右心室から肺動脈へ血液が流れるために肺動脈弁が開きます。
国試ポイント
心臓の各弁の開閉時期と、心周期における心室内の圧力変化、およびそれに伴う血流の方向について正確な知識が問われています。特に、房室弁が収縮期に閉鎖し、動脈弁が収縮期に開放するという基本的なサイクルを理解しているかが重要です。
混同注意
心室収縮期と拡張期の区別、房室弁と動脈弁の機能、各弁の開閉タイミング、心音の発生メカニズム。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、各弁の解剖学的名称と位置、そして心周期の各フェーズにおける圧力変化と血流の方向を総合的に理解しているかを再確認する必要があります。特に「いつ閉じるか、いつ開くか」を弁ごとに正確に把握しているかがポイントとなります。
関連知識
心周期の各相(等容性収縮期、駆出期、等容性弛緩期、拡張期)、第1心音と第2心音の発生源、心電図との関連。