アルコール関連問題に対する二次予防はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
二次予防とは、病気や障害が発症したばかり、あるいは潜在的に存在している段階で、それを早期に発見し、適切な治療や介入を行うことで、重症化や進行を食い止めることを目的とします。アルコール依存症の場合、まだ医療機関に繋がっていない段階で問題を抱えている人を発見し、介入することは、まさに二次予防の核心です。
選択肢ごとの解説
- 1. これは三次予防に該当します。問題が顕在化し、合併症や機能障害が生じた後に行われる治療やリハビリテーションは三次予防です。正しくは:入院治療は、既に発症した疾病の進行を食い止め、機能回復を図る「三次予防」です。選びやすい理由:アルコール問題への介入であるため、予防の一種だと誤解しがちですが、発症後の治療は三次予防です。混同注意:一次予防(発症前)、二次予防(早期発見・早期介入)、三次予防(治療・再発防止)の区別が曖昧だと混同しやすいです。
- 2. これは一次予防に該当します。まだ問題が発生していない段階で、その発生自体を予防するための啓発活動や教育は一次予防です。正しくは:学校でのアルコール教育は、発症そのものを防ぐ「一次予防」です。選びやすい理由:予防という言葉に直接結びつくため、選びやすい選択肢ですが、二次予防の定義とは異なります。混同注意:健康増進や発症予防のための教育は一次予防であり、既にリスクのある集団への早期介入である二次予防とは異なります。
- 3. これは一次予防に該当します。特定の集団(未成年者)において、アルコール問題の発生そのものを未然に防ぐための環境調整は一次予防です。正しくは:未成年の飲酒防止策は、問題の発生自体を抑える「一次予防」です。選びやすい理由:社会的な問題解決策として有効であるため、予防の範疇に入ると考えやすいですが、発症前の対策です。混同注意:特定の疾病や問題の発生を抑制するための環境整備は、発症前に行われるため一次予防です。
- 4. 正解。二次予防は、病気や問題がまだ軽症の段階、あるいは本人も気づいていない段階で、早期に発見し、早期に介入することで、問題の悪化や進行を防ぐことを指します。この選択肢は、医療機関に繋がっていない潜在的な問題を抱える人を発見し、介入する段階に合致するため、二次予防の定義に当てはまります。
- 5. これは三次予防に該当します。アルコール依存症と診断された人が、再発防止や社会復帰を目指すための支援は三次予防です。正しくは:自助グループへの参加推奨は、既に発症した疾病の再発を防ぎ、社会適応を促す「三次予防」です。選びやすい理由:治療の一環として非常に重要であるため、予防の一つだと考えやすいですが、発症後の対策です。混同注意:治療後の再発防止やQOL向上は三次予防に含まれます。早期発見・早期介入の二次予防とは異なります。
国試ポイント
予防医学における一次予防、二次予防、三次予防の定義と具体例を正確に理解しているかが問われる問題です。特に、それぞれの予防段階がどのような目的を持ち、どのような介入を含むのかを区別できるかが重要です。
混同注意
一次予防(発症そのものの予防)、二次予防(早期発見・早期介入)、三次予防(悪化防止・再発防止・社会復帰支援)の区別。特に、教育や環境整備が一次予防、治療やリハビリが三次予防であることとの混同が多いです。早期発見・早期介入というキーワードが二次予防の核であることを押さえる必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、疾患や障害の種類が変わっても、その介入が「発症前」「発症初期・潜在期」「発症後・慢性期」のどの段階を対象としているか、そしてその目的が「発生予防」「悪化防止・重症化予防」「機能回復・再発防止・社会復帰」のどれに当たるかを識別できるかが判断の鍵となります。
関連知識
生活習慣病の検診(がん検診、特定健診など)は二次予防の代表例。予防接種や健康教育は一次予防。リハビリテーションや合併症管理は三次予防。