2人の幼児が砂場で遊ぶ様子を図に示す。遊びの発達段階で正しいのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
画像では、2人の幼児が同じ砂場でそれぞれ独立して砂遊びをしています。互いに会話や共同作業は見られず、同じ空間で個々の遊びに没頭しているこの状態は、パールマン(Parten)の提唱する遊びの発達段階における平行遊びに該当します。
選択肢ごとの解説
- 1. ごっこ遊びは、現実とは異なる状況を模倣し、役割を演じる遊びです。画像ではそのような要素は見られません。例えば、「お母さんごっこ」や「お店屋さんごっこ」などが該当します。正しくは:お母さん役と子ども役に分かれて人形にご飯をあげているなど、役割を演じている状況であれば適切です。選びやすい理由:子どもが複数人で遊んでいる状況のため、何らかの協調性のある遊びと誤解されやすいかもしれません。混同注意:協調遊びや連合遊びなど、他の社会的遊びとの混同。ごっこ遊びは協調遊びの一種であり、発達段階としてはより高度な段階に位置します。
- 2. 傍観者遊びは、他の子どもが遊んでいるのをただ見ているだけで、自分は遊びに参加しない段階です。画像では2人の幼児がそれぞれ砂遊びに参加しており、傍観しているわけではありません。正しくは:一人の幼児が他の幼児の遊びを眺めているだけで、自分は何もせずにいる状況であれば適切です。選びやすい理由:遊びに参加していない状態と誤解される可能性がありますが、画像ではそれぞれが活動しています。混同注意:ひとり遊び。ひとり遊びは自分だけで遊ぶ状態ですが、傍観者遊びは他者の遊びを観察する点が異なります。
- 3. 正解。画像では、2人の幼児が同じ砂場で遊んでいますが、それぞれが自分の砂遊びに没頭し、互いに直接的な交流や共同作業は見られません。これは平行遊びの特徴であり、同じ場所で同じような遊びをしていても、お互いに干渉せず独立している状態を指します。選びやすい理由:2人の子どもが一緒にいるので、何らかの協力関係がある遊びと誤解されやすいですが、個々の活動に注目すると平行遊びであることがわかります。混同注意:連合遊び。連合遊びは、同じ場所で同じような遊びをし、道具の貸し借りや簡単な会話がある点で平行遊びよりも進んだ段階です。
- 4. 連合遊びは、同じ場所で同じような遊びをする点では平行遊びに似ていますが、互いの活動に興味を示し、道具の貸し借りや簡単な会話が見られる段階です。画像ではそのような相互作用は明確には読み取れません。正しくは:2人の幼児が砂場で遊びながら、「これ貸して」「いいよ」といった道具の貸し借りや短い会話がある状況であれば適切です。選びやすい理由:複数の子どもが同じ場所で遊んでいるため、相互作用があると誤解されやすいですが、画像からはその証拠が乏しいです。混同注意:平行遊び。両者とも同じ場所で遊ぶが、連合遊びは相互作用が加わる点で異なります。
- 5. 協調遊びは、共通の目標に向かって役割を分担し、協力しながら遊ぶ最も発達した段階の社会的遊びです。画像では、2人の幼児がそれぞれ独立して砂遊びをしており、共通の目標や役割分担は見られません。例としては、一緒に砂でお城を作る、ブロックで協力して大きな家を作るなどがあります。正しくは:2人の幼児が協力して大きな砂山を作り、「ここをもっと高くしよう」などと話し合って役割分担をしている状況であれば適切です。選びやすい理由:複数の子どもが一緒に遊んでいるため、協調性があると誤解されやすいかもしれません。混同注意:連合遊びや平行遊び。協調遊びは明確な目標と役割分担を伴うため、これらとは大きく異なります。
国試ポイント
子どもの遊びの発達段階(パールマンの分類)を、具体例とともに理解しているか。
混同注意
連合遊びと平行遊びは混同しやすいが、連合遊びでは互いの活動に興味を示し、道具の貸し借りや簡単な会話はあるものの、共通の目標や役割分担がない点が平行遊びと異なる。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た際は、複数の子どもがいる状況において、互いの交流の有無、遊びの目標の共有の有無、役割分担の有無、会話や協力の程度に注目して判断する。
関連知識
パールマンの遊びの発達段階は、非社会的遊び(傍観者遊び、ひとり遊び)から社会的遊び(平行遊び、連合遊び、協調遊び)へと進むとされている。各段階の年齢目安も合わせて覚える必要がある(例:傍観者遊び2歳半まで、平行遊び2歳半〜3歳半頃、連合遊び3歳半〜4歳半頃、協調遊び4歳半以降)。