呼吸機能で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
副交感神経は、気道の腺分泌を促進し、分泌物を増加させる作用があります。これはアセチルコリンの作用によるものです。
選択肢ごとの解説
- 1. 横隔膜を支配する横隔神経は、主に第3から第5頸髄節(C3-C5)から発生します。第3頸髄節のみではありません。正しくは:横隔膜の支配髄節は第3〜第5頸髄節である。選びやすい理由:C3-C5の『3』という数字が記憶に残っている場合、部分的に合っているように感じてしまうかもしれません。混同注意:横隔神経の起始が複数の髄節にまたがっていることと、単一の髄節であるという誤解が混同される可能性があります。
- 2. 安静時の吸気は主に横隔膜と外肋間筋の収縮によって行われます。斜角筋は努力性吸気時に働く呼吸補助筋です。正しくは:安静時の吸気は横隔膜と外肋間筋の収縮が作用する。選びやすい理由:吸気時に働く筋肉であることは事実なので、その点で正しいように錯覚する可能性があります。混同注意:安静時呼吸と努力性呼吸で動員される筋肉の違いが混同されやすいです。
- 3. 安静時の呼気は、吸気筋(横隔膜、外肋間筋)の弛緩による胸郭の弾性収縮によって受動的に起こります。腹直筋は努力性呼気時に働く筋肉です。正しくは:安静時の呼気は吸気筋の弛緩と胸郭の弾性収縮が作用する。選びやすい理由:腹直筋が呼吸に関連する筋肉であること、また弛緩が関与するという表現が曖昧なため、正しいように感じてしまうかもしれません。混同注意:安静時呼気が受動的なプロセスであることと、努力性呼気が能動的なプロセスであることの区別が混同されやすいです。
- 4. 正解。副交感神経は気管支平滑筋の収縮と気道腺からの分泌促進作用を持ちます。そのため、副交感神経が優位になると分泌物が増加します。正しくは:この選択肢は正しい記述です。選びやすい理由:この選択肢は正しい記述なので、特定の誘惑点はありません。知識を問うストレートな問題です。混同注意:交感神経と副交感神経の作用(特に気管支や分泌腺に対する影響)が混同されやすいです。
- 5. 呼吸補助筋の麻痺は、主に肺活量や努力性肺活量の低下を招く『拘束性換気障害』の原因となります。閉塞性換気障害は気道の狭窄や閉塞によって気流が妨げられる状態を指します。正しくは:呼吸補助筋の麻痺により拘束性換気障害が生じる。選びやすい理由:どちらも『換気障害』であり、呼吸に問題が生じるという点で正しいように感じてしまうかもしれません。混同注意:閉塞性換気障害(気道狭窄)と拘束性換気障害(肺・胸郭の拡張制限)の病態生理が混同されやすいです。
国試ポイント
本問題は、呼吸の神経支配、呼吸筋の役割、および自律神経系が呼吸機能に与える影響に関する基本的な知識を問うものです。特に、安静時と努力性呼吸の違い、拘束性換気障害と閉塞性換気障害の違いが重要です。
混同注意
自律神経(交感神経と副交感神経)の気道への作用、安静時呼吸筋と努力性呼吸筋、拘束性換気障害と閉塞性換気障害。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、各呼吸筋が安静時と努力時のどちらで作用するか、また自律神経が気道平滑筋と腺分泌にそれぞれどのような影響を与えるか、閉塞性換気障害と拘束性換気障害の定義と原因について問われる可能性があります。
関連知識
横隔神経はC3-C5、安静時吸気筋:横隔膜、外肋間筋、安静時呼気:受動的(吸気筋弛緩)、努力性吸気筋:斜角筋、胸鎖乳突筋など、努力性呼気筋:腹筋群、内肋間筋。自律神経と気道:交感神経刺激→気管支拡張、分泌抑制。副交感神経刺激→気管支収縮、分泌促進。