我が国におけるメタボリックシンドロームの診断基準に含まれないのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第53回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
日本のメタボリックシンドロームの診断基準は、内臓脂肪蓄積を必須項目とし、加えて高トリグリセライド血症(中性脂肪)、低HDLコレステロール血症、高血圧、高血糖の4つのうち2つ以上を満たす場合に診断されます。LDLコレステロール高値は動脈硬化のリスクですが、この診断基準には直接含まれません。
選択肢ごとの解説
- 1. 中性脂肪高値はメタボリックシンドロームの診断基準項目の一つです(150mg/dL以上、または薬物治療中)。正しくは:正しい診断基準項目です。選びやすい理由:メタボリックシンドロームの主要な脂質異常として知られているため、基準に含まれると推測しやすいです。混同注意:HDLコレステロール低値と並んで、脂質異常の指標として扱われます。
- 2. 空腹時高血糖はメタボリックシンドロームの診断基準項目の一つです(110mg/dL以上、または薬物治療中)。正しくは:正しい診断基準項目です。選びやすい理由:糖尿病との関連が深いため、基準に含まれると推測しやすいです。混同注意:糖尿病型(126mg/dL以上)とは異なる、メタボリックシンドロームの基準値が存在します。
- 3. 高血圧はメタボリックシンドロームの診断基準項目の一つであり、収縮期血圧(130mmHg以上)または拡張期血圧(85mmHg以上)、あるいはその両方、または薬物治療中が該当します。正しくは:正しい診断基準項目です。選びやすい理由:高血圧は生活習慣病の代表的なリスク因子であり、メタボリックシンドロームとの関連も深いため、基準に含まれると推測しやすいです。混同注意:拡張期血圧とともに、血圧の基準を構成します。
- 4. ウエスト周囲径の増加(男性85cm以上、女性90cm以上)は、メタボリックシンドロームの必須診断基準項目です。正しくは:正しい診断基準項目です。選びやすい理由:内臓脂肪蓄積の指標として非常に重要であり、メタボリックシンドロームの診断の起点となるため、基準に含まれると推測しやすいです。混同注意:BMI高値ではなく、腹囲が基準となります。
- 5. 正解。LDLコレステロール(悪玉コレステロール)は、動脈硬化の重要なリスク因子ではありますが、日本のメタボリックシンドロームの診断基準項目には直接含まれていません。診断基準で考慮される脂質異常は、中性脂肪とHDLコレステロールです。正しくは:日本のメタボリックシンドロームの診断基準に含まれる脂質項目は、高トリグリセライド血症(中性脂肪)と低HDLコレステロール血症です。選びやすい理由:LDLコレステロールは心血管疾患のリスクとして広く認識されており、メタボリックシンドロームが生活習慣病の複合体であることから、診断基準に含まれると誤解されやすいです。混同注意:脂質異常症の診断項目であるLDLコレステロールと、メタボリックシンドロームの診断項目である中性脂肪・HDLコレステロールを混同しやすいです。
国試ポイント
メタボリックシンドロームの日本の診断基準を正確に理解しているかを問う問題です。特に、動脈硬化性疾患のリスク因子であるLDLコレステロールと、診断基準に含まれる中性脂肪・HDLコレステロールの区別が重要となります。
混同注意
LDLコレステロールは脂質異常症の診断や動脈硬化リスク評価には重要ですが、メタボリックシンドロームの診断基準には含まれない点。逆に、HDLコレステロールは含まれる点。
次に同じ論点が出たら
この論点が出た場合、今後も診断基準の各項目(特に必須項目と選択項目、具体的な基準値)を細かく問う問題や、各項目の生理学的意義を問う問題が出ると考えられます。また、国際的な診断基準との違いを問う問題も考えられます。
関連知識
メタボリックシンドロームの診断基準(必須項目:ウエスト周囲径、選択項目:中性脂肪、HDLコレステロール、血圧、空腹時血糖の各基準値と薬物治療の考慮)。生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病)とメタボリックシンドロームの関連。