骨折の名称と部位との組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
Malgaigne骨折は、骨盤の垂直性不安定型骨折であり、骨盤に発生します。これは骨盤の強い外力によって仙腸関節と恥骨結合、またはその周辺を損傷する重篤な骨折です。他の選択肢は、示された骨折名と部位の組み合わせが誤っています。Bennett骨折は第1中手骨基部、Duverney骨折は腸骨翼、Jefferson骨折は環椎、Smith骨折は橈骨遠位端にそれぞれ発生します。
選択肢ごとの解説
- 1. Bennett骨折は、第1中手骨基部の関節内骨折で、母指の付け根に発生します。正しくは:Bennett骨折は第1中手骨基部に発生します。選びやすい理由:骨折名が有名で、他の選択肢と比べて耳にする機会が多いかもしれませんが、部位の誤りに注意が必要です。混同注意:他の手の骨折(Rolando骨折など)と混同することはありませんが、発生部位が手の骨であることを忘れると誤答につながります。
- 2. Duverney骨折は、腸骨翼の単独骨折で、骨盤に発生します。橈骨に発生する骨折ではありません。正しくは:Duverney骨折は腸骨翼に発生します。選びやすい理由:あまり馴染みのない骨折名かもしれませんが、選択肢として提示されることで混乱を招く可能性があります。混同注意:橈骨の骨折(Colles骨折、Smith骨折など)と混同しやすいかもしれません。
- 3. Jefferson骨折は、環椎(第1頸椎)の破裂骨折で、頸椎に発生します。大腿骨に発生する骨折ではありません。正しくは:Jefferson骨折は環椎に発生します。選びやすい理由:Jefferson骨折も比較的有名な骨折ですが、部位が大腿骨と誤って提示されています。骨折名を知っているだけに、部位をよく確認しないと間違えやすいです。混同注意:他の椎体骨折(Chance骨折など)や、大腿骨の骨折(大腿骨頸部骨折、転子部骨折など)と混同しやすい可能性があります。
- 4. 正解。Malgaigne骨折は、骨盤を垂直方向に不安定化させる骨折(骨盤輪の垂直性不安定型骨折)で、骨盤に発生します。この組み合わせは正しいです。
- 5. Smith骨折は、橈骨遠位端の骨折で、前腕に発生します。上腕骨に発生する骨折ではありません。正しくは:Smith骨折は橈骨遠位端に発生します。選びやすい理由:Smith骨折はColles骨折と並んで橈骨遠位端骨折として非常によく知られており、誤って選びやすいです。上腕骨骨折(上腕骨外科頸骨折など)と混同する可能性があります。混同注意:Colles骨折と混同しやすいですが、Smith骨折は掌側転位、Colles骨折は背側転位であることが特徴です。また、上腕骨近位端骨折などの上腕骨の骨折と混同する可能性もあります。
国試ポイント
特定の骨折の名称と、それがどの骨のどの部位に発生するかを正確に理解しているかが問われます。有名な骨折だけでなく、特徴的な骨折についても知識が求められます。
混同注意
骨折の名称が似ていたり、同じ肢体にある骨の骨折と誤解したりしやすいです。特に、上肢や下肢の遠位端骨折は混同しやすいため、個々の特徴と部位を正確に覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合は、まず骨折の名称と主要な発生部位の対応関係を問う問題が最も基本となります。さらに、骨折の機序や転位の方向、合併症などを問う応用問題に進む可能性があります。各骨折のX線画像所見や、治療原則についても確認しておきましょう。
関連知識
Colles骨折(橈骨遠位端骨折、背側転位)、Galeazzi骨折(橈骨骨幹部骨折と遠位橈尺関節脱臼)、Monteggia骨折(尺骨骨幹部骨折と橈骨頭脱臼)、Rolando骨折(第1中手骨基部のT字型、Y字型骨折)、Pott骨折(足関節内果・外果骨折)、Lisfranc関節脱臼骨折(足根中足関節脱臼骨折)、Jones骨折(第5中足骨基部骨折)など、特徴的な骨折の名称と発生部位、機序を網羅的に学習することが重要です。