Alzheimer型認知症に特徴的なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第59回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
アルツハイマー病は、記憶障害を中核症状とし、進行とともに地誌的見当識障害(道に迷いやすくなる)、失語、失行、失認などが現れます。特に地誌的見当識障害は、海馬の障害と関連が深く、初期から見られる特徴的な症状の一つです。他の選択肢は、血管性認知症やレビー小体型認知症の特徴、あるいはアルツハイマー病とは異なる進行パターンを示しています。
選択肢ごとの解説
- 1. アルツハイマー病の進行は一般的に緩やかで、連続的です。症状が階段状に悪化するのは、主に血管性認知症の特徴です。正しくは:症状は緩やかかつ連続的に進行する。選びやすい理由:認知症全般の進行があるという事実と混同してしまいがちです。また、進行の仕方の具体的な違いを正確に理解していない場合、選択しやすいかもしれません。混同注意:血管性認知症の進行パターンと混同しやすいです。
- 2. アルツハイマー病の初期段階では、錐体外路症状(パーキンソン病のような振戦や固縮など)は通常認められません。これらはレビー小体型認知症やパーキンソン病型認知症に特徴的な症状です。正しくは:初期には錐体外路症状は通常伴わない。選びやすい理由:認知症が進行した後期には、一部のアルツハイマー病患者にも錐体外路症状が見られることがあるため、初期の鑑別点として認識しにくい場合があります。また、他の認知症との混合型を考慮してしまうこともあります。混同注意:レビー小体型認知症やパーキンソン病型認知症と混同しやすいです。
- 3. 「まだら認知症」と呼ばれる、認知機能の障害が不均一である状態は、血管性認知症の特徴です。アルツハイマー病では、記憶障害から始まり、次第に広範な認知機能が全体的に低下していきます。正しくは:認知機能の障害は全体的に進行し、特に記憶障害が顕著である。選びやすい理由:認知症の症状が多岐にわたるため、ある機能は保たれ、別の機能は障害されるというイメージを持ってしまうことがあります。しかし、これは血管性認知症の特有の表現です。混同注意:血管性認知症の認知機能の障害パターンと混同しやすいです。
- 4. 正解。アルツハイマー病では、初期から中期にかけて海馬や頭頂葉の機能低下により、地誌的見当識障害(場所が分からなくなり、慣れた道でも迷ってしまうこと)が特徴的に見られます。これは日常生活に大きな影響を及ぼす症状の一つです。
- 5. アルツハイマー病では、多くの場合、病気に対する認識(病識)は疾患の比較的早期から失われていきます。自分の記憶障害や間違いを認めず、取り繕いや否認が見られることが多いです。正しくは:病識は比較的早期から失われる。選びやすい理由:認知症の種類によっては病識が比較的保たれるものもあるため、一般論として誤って選択してしまうことがあります。また、病識の有無が患者の精神状態にどのように影響するかという点で混乱することもあります。混同注意:他の精神疾患における病識の概念や、他のタイプの認知症との鑑別点で混同しやすいです。
国試ポイント
アルツハイマー病の主な臨床的特徴と、他の認知症(特に血管性認知症、レビー小体型認知症)との鑑別点を理解しているかどうかが問われています。各認知症に特徴的な症状を正確に把握しておくことが重要です。
混同注意
血管性認知症(まだら認知症、階段状進行)、レビー小体型認知症(幻視、錐体外路症状、認知変動、レム睡眠行動障害)のそれぞれの特徴と混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
次に類似の論点が出題された場合、他の種類の認知症(レビー小体型認知症や血管性認知症)に特徴的な症状や、アルツハイマー病の初期と後期で特に顕著になる症状の変化について問われる可能性が高いです。
関連知識
認知症の診断基準(DSM-5、ICD-10/11)、認知機能検査(MMSE, HDS-Rなど)、認知症の病理(老人斑、神経原線維変化、レビー小体など)、認知症の種類ごとの薬物療法、非薬物療法(作業療法)の介入ポイント。