検査法とその方法の組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第58回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
Rehab(行動評価尺度)は、精神科入院患者の社会的行動を評価するために開発された尺度であり、病棟内での患者の行動を医療スタッフが実際に観察し、それを基に評価を行います。したがって、「行動観察」という実施方法と一致します。
選択肢ごとの解説
- 1. BPRSは、検査者が半構造化面接によって患者の状態を観察し、評価する他記式の評価尺度です。患者自身が記入する自記式ではありません。正しくは:BPRSは、検査者が半構造化面接と観察に基づいて評価する他記式尺度である。選びやすい理由:精神科領域の評価尺度であり、質問紙形式で回答するものは多いため、混同しやすいかもしれません。混同注意:自己記入式評価尺度(例:SDS、CMIなど)と混同しやすい。
- 2. GAFは、精神科医が患者の臨床情報全体を基に、心理的、社会的、職業的機能のレベルを単一の尺度で評価するものです。特定の面接形式が定められているわけではなく、診断や治療計画のために得られた情報から評価されます。正しくは:GAFは、精神科医が患者の臨床情報全体から包括的に機能レベルを評価する。選びやすい理由:評価に際して面接は行われますが、GAF自体が半構造化面接という形式を定めているわけではないため、一見すると正しそうに見えるかもしれません。混同注意:半構造化面接を評価方法として用いる他の評価尺度(例:SCID)と混同しやすい。
- 3. HTPは投影法による描画テストであり、患者が家、木、人を描くことで無意識の葛藤やパーソナリティを評価します。面接は解釈の補助として行われることはありますが、描画自体が主要な方法であり、構造化面接が検査方法ではありません。正しくは:HTPは、被験者が家、木、人の絵を描くことで心理状態を評価する描画テストである。選びやすい理由:描画後には質問が行われることも多いため、「面接」という言葉に引きずられやすいかもしれません。混同注意:描画法と面接法を混同する、または、構造化面接を用いる他の心理検査と混同しやすい。
- 4. 正解。Rehabは、精神科入院患者の社会的行動を評価する尺度であり、日常生活における患者の具体的な行動をスタッフが直接観察し、評価する他記式の評価法です。正しくは:Rehabは、精神科入院患者の行動をスタッフが直接観察し評価する尺度である。選びやすい理由:行動観察に基づく評価法であるため、そのまま正答と判断しやすい。混同注意:他の評価尺度と評価方法(自記式、面接など)を混同しないように注意。
- 5. SDSは、抑うつ症状の程度を患者自身が質問項目に回答することで評価する自己記入式の質問紙です。描画法とは全く異なります。正しくは:SDSは、患者自身が抑うつ症状を評価する自己記入式の質問紙である。選びやすい理由:心理検査であるため、多様な方法がある中で特定の組み合わせが正しいかどうかの判断が難しいかもしれません。混同注意:描画法(例:HTP、バウムテスト)と自己記入式質問紙(例:SDS、STAI)を混同しやすい。
国試ポイント
精神科領域で用いられる各種評価尺度の名称、目的、そして実施方法(自記式、他記式、面接、観察、描画など)の正確な知識が問われています。特に、検査法と実施方法の組み合わせの正誤を判断する能力が必要です。
混同注意
多くの精神科評価尺度が存在し、それぞれが特定の目的と実施方法を持っています。自己記入式、他記式、面接による評価、行動観察、投影法といった実施方法が、個々の尺度と正しく結びついているかを問われるため、類似する名称や目的の尺度、または異なる実施方法の尺度と混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、まず各選択肢の評価尺度(例:BPRS, GAFなど)がどのような目的で、誰が、どのような方法(自記式、他記式、面接、行動観察、描画など)で実施するのかを正確に識別できるかがポイントとなります。
関連知識
精神科作業療法における評価の基礎知識。各種評価尺度の特徴(自記式/他記式、質問紙/面接/観察/描画、スクリーニング/診断/効果測定など)。具体的には、BPRS、GAF、HTP、Rehab、SDSの他、SCID、CAMS、CMI、MMPI、WAIS-IIIなどの主要な評価尺度についても、その概要と実施方法を理解しておくことが重要です。