FIMの食事で6点はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・5番
解説
FIMの食事項目における6点(修正自立)は、補助具を使用したり、食事準備の段階で食材に加工が施されたりするなど、何らかの修正があっても、その後は人的介助なしに完全に自力で食事ができる状態を指します。選択肢1の介助皿の使用、および選択肢5の調理段階での刻み食は、いずれもこの「修正」に該当するため6点となります。一方、人的介助(選択肢3)は5点以下、食事内容の制限(選択肢2)はFIMの食事機能評価に直接関係なく、補助具なしの完全自立(選択肢4)は7点となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。FIMの食事項目における6点(修正自立)は、補助具を使用することで自立して動作を遂行できる状態を指します。縁付き皿のような介助皿は補助具に該当します。
- 2. FIMの採点基準は、患者が動作をどの程度自力で行えるか、介助が必要か、補助具を使用するかといった「機能的独立性」に基づいています。食事の内容(減塩食など)は、その動作の自立度には直接影響しません。減塩食でも自立して食事ができれば7点(完全自立)と評価されます。正しくは:「減塩食ではなく、食卓に運ばれた料理を全て一人で食べ終えることができ、かつ食事動作に補助具も時間も安全性に関する配慮も不要である」とすれば7点となります。選びやすい理由:「減塩食」という特殊な条件があるため、何らかの修正が必要と誤解しやすいですが、これは食事「内容」に関するものであり、食事「動作」の自立度とは別です。混同注意:FIMの評価が食事内容や栄養管理の側面も含むと誤解する可能性があります。FIMはADLの機能的自立度を評価するものであり、食事内容の制限はADL遂行能力に影響しない限り評価対象外です。
- 3. 調味料をかけてもらうという行為は、食事動作の一部であり、他者からの人的な介助を受けている状態です。これはFIMの6点(修正自立)や7点(完全自立)ではなく、介助レベルに応じた5点以下の点数に該当します(例:ごく軽微な介助であれば5点、指示のみであれば4点)。正しくは:「自分で調味料をかけている(補助具が必要なら6点、不要なら7点)」とすれば自立の範囲となります。選びやすい理由:調味料をかけるのは些細な介助であり、ほぼ自立していると捉えがちですが、FIMでは人的介助の有無が重要視されるため、どんなに小さな介助でも「修正自立」以上とはなりません。混同注意:「修正自立」が人的介助を含むと誤解する可能性があります。修正自立(6点)は補助具使用や時間延長、安全性配慮を指し、人的介助は含まれません。
- 4. 通常のスプーンを使用し、食事動作を完全に自力で安全に行えている状態は、FIMの7点(完全自立)に該当します。6点(修正自立)は、補助具の使用、通常よりも時間がかかる、安全性の配慮が必要、のいずれかに該当する場合に適用されます。正しくは:「通常のスプーンではなく、柄が太いスプーンなど特別な補助具を用いて自立している」あるいは「スプーンを使用して食事を終えるのに通常の2倍以上の時間がかかる」といった条件があれば6点となります。選びやすい理由:「スプーンで動作自立」という表現から、補助具を使っていると深読みしてしまうかもしれませんが、特に記述がなければ通常を指すため、完全自立と判断すべきです。混同注意:6点と7点の違い、特に「補助具の有無」が明確でないと混同しやすいです。
- 5. 正解。FIMの食事項目における6点(修正自立)には、食事の準備段階で環境を調整したり、食材そのものに修正が加えられたりすることで、患者がその後完全に自力で食事を遂行できる場合が含まれます。食材を刻むことは、この「修正」に該当します。
国試ポイント
FIM(機能的自立度評価表)の食事項目において、「修正自立」(6点)がどのような状況を指すかを正確に理解しているかを問う問題です。特に、「完全自立」(7点)や「監督・準備」(4点)、「部分的介助」(3点)との違い、そして「修正」が何を意味するのか(補助具の使用、環境調整、時間超過、安全性の配慮など)を区別できるかが重要となります。人的介助の有無、補助具や環境による修正の有無が判断のポイントです。
混同注意
FIMの6点(修正自立)と7点(完全自立)の境界があいまいになりやすいです。特に、「補助具の使用」や「事前準備・環境調整」による修正が6点に該当することを理解していないと、7点と混同したり、あるいは人的介助を必要とする5点以下の状況と誤解したりする可能性があります。また、食事内容の制限(例:減塩食)がFIMの機能評価に直接影響しない点も混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
次回類似問題が出題された場合、まず「食事動作中に人的介助があるか否か」を確認することが重要です。人的介助がある場合は、その介助の程度に応じて5点以下となります。次に、人的介助がない場合、「補助具を使用しているか」「通常の時間以上かかっているか」「安全性に配慮が必要か」「環境や食材に修正が加えられているか(例:刻み食、食事介助用具のセッティングなど)」のいずれかに該当するかを確認します。これらの「修正」がある状態で自立していれば6点、これら全てがない状態で完全に自立していれば7点と判断します。
関連知識
FIMの各項目(セルフケア、排泄管理、移乗など)における具体的な採点基準(7点から1点まで)の全体像を把握しておくことが重要です。特に、7点(完全自立)、6点(修正自立)、5点(監視・準備)、4点(最小介助)、3点(中等度介助)、2点(最大介助)、1点(全介助)それぞれの定義と、各項目における具体的な状況例を理解しておく必要があります。食事項目においては、食材のカット、容器の開封、調味料の使用、箸やスプーンの使用など、一連の動作のどこまでを自力で行えるか、補助具の有無、準備の必要性がポイントとなります。