図は探索反射を検査している場面である。正しいのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第53回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
探索反射(ルーティング反射)は、新生児が出生直後から備えている原始反射の一つで、口の周囲への刺激に対して、乳首を探して吸いつこうとする生得的な行動です。満腹時には、すでに十分な栄養が摂取されているため、乳を探索する動機付けが低下し、反射が出現しにくくなります。これは生理的な抑制作用と考えられます。
選択肢ごとの解説
- 1. 探索反射を含むほとんどの原始反射は、中枢神経系の成熟に伴い生後数か月で消失します。生涯続くものではありません。正しくは:探索反射は通常、生後3〜4か月頃に消失します。選びやすい理由:原始反射が生涯続くという誤解や、反射の消失時期に関する知識不足から選んでしまう可能性があります。混同注意:腱反射などの深部反射は生涯持続しますが、原始反射とは異なる種類の反射です。
- 2. 正解。探索反射は哺乳行動を促す反射であるため、満腹時には乳を探す必要性が低く、反射が出現しにくいという生理的抑制が見られます。選びやすい理由:探索反射の目的と生理的背景を理解していれば、この選択肢が正しいと判断できます。混同注意:特になし。この選択肢は探索反射の生理的特性を正しく述べています。
- 3. 探索反射は通常、出生直後から見られる原始反射です。生後2か月ごろに出現するというのは誤りです。正しくは:探索反射は出生直後(新生児期)から出現します。選びやすい理由:原始反射の出現時期を正確に把握していないと、誤った時期を選択してしまう可能性があります。他の原始反射の出現時期と混同しやすいです。混同注意:首すわりや寝返りなど、より高次の運動発達が生後2か月ごろから始まることと混同する可能性があります。
- 4. 探索反射は、刺激された側へ顔を向け、口を開けて乳首を探す反射であり、直接的に嚥下反射が起こるわけではありません。嚥下反射は口に入ったものを飲み込む反射です。正しくは:刺激されると、刺激された側へ頭部を回旋させ、口を開けて乳首を探す動き(探索)が起こります。選びやすい理由:探索反射が哺乳に関連することから、嚥下反射と直接結びつけて考えてしまう可能性があります。反射の連鎖を混同しているのかもしれません。混同注意:吸啜反射と嚥下反射の連動や、口周囲への刺激から一連の哺乳行動が起こることを混同する可能性があります。
- 5. 探索反射では、口唇や頬への刺激に対して、刺激された側(同側)へ頭部が回旋します。これは、刺激源である乳首を探すためです。正しくは:刺激と『同側』へ頭部が回旋します。選びやすい理由:反射の方向に関する知識が曖昧だと、反対側と誤って記憶している場合があります。特定の原始反射(例: 非対称性緊張性頸反射)が「反対側」に影響を与える場合があるため、混同しやすいです。混同注意:非対称性緊張性頸反射(ATNR)では、顔を向けた側の四肢は伸展し、反対側の四肢は屈曲するため、反射の方向性を混同しやすいです。
国試ポイント
新生児の原始反射の種類、出現時期、消失時期、および生理的要因による変動を覚えることが重要です。特に、探索反射が哺乳行動にどのように関連しているかを理解しておきましょう。
混同注意
原始反射は多数存在し、それぞれ出現・消失時期が異なります。混同しやすい反射としては、吸啜反射、モロー反射、非対称性緊張性頸反射(ATNR)などが挙げられます。各反射の特徴と時期を正確に区別することが求められます。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合は、まず提示された反射がどの原始反射であるかを特定し、その反射の一般的な特徴(出現・消失時期、反応内容、生理的変動要因)と照らし合わせて判断します。特に、哺乳に関連する反射では、満腹や空腹といった生理的状態が反応に影響を与えることを念頭に置きます。
関連知識
吸啜反射は探索反射と同時に出現し、口に触れたものを吸う反射です。探索反射と吸啜反射は連携して哺乳を可能にします。原始反射は中枢神経系の成熟とともに消失し、消失しない場合は神経発達の異常を示唆する場合があります。