Danielsらの徒手筋力テストの段階5及び4の検査で、検査者の抵抗をかける手の位置で正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、矢印は検査者の加える力の方向を示す。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第53回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・4番
解説
Danielsらの徒手筋力テストにおいて、筋力レベル5および4の評価では、適切な肢位と抵抗の位置・方向が重要です。肩関節外転では上腕骨遠位部(肘関節上)に抵抗をかけ、肩関節内旋では前腕遠位部(手関節上)に抵抗をかけるのが一般的です。他の選択肢は、図で示された抵抗の位置がそれぞれの運動に対する標準的な検査方法と異なります。
選択肢ごとの解説
- 1. 肩甲骨内転の抵抗は、一般的に肩甲骨の内側縁にかけられるべきです。提示された図では、その位置とは異なるため誤りと考えられます。正しくは:抵抗は肩甲骨の内側縁に加えるべきです。選びやすい理由:肩甲骨の動きに対する抵抗であることは理解できるものの、具体的な位置が不適切です。混同注意:他の肢位と混同すると、抵抗の位置を誤認する可能性があります。
- 2. 正解。肩関節外転の徒手筋力テストにおいて、抵抗は通常、上腕骨遠位部(肘関節の近傍)に、外転方向と逆向きにかけられます。提示された図の位置は、この抵抗の掛け方と一致しており、正しいと考えられます。正しくは:正しい位置です。選びやすい理由:抵抗の方向や強さに迷う場合があります。混同注意:他の肩関節運動と抵抗方向を混同しやすいです。
- 3. 肩関節水平内転の抵抗は、上腕骨遠位部に、水平内転方向とは逆の外方へかけられるべきです。提示された図は、その位置とは異なると考えられます。正しくは:抵抗は上腕骨遠位部に、外方へ加えるべきです。選びやすい理由:肩関節の動きであるため、正しいように見えますが、抵抗の位置が異なります。混同注意:肩関節の他の水平運動や、通常の屈曲・伸展との違いが曖昧になる可能性があります。
- 4. 正解。肩関節内旋の徒手筋力テストにおいて、抵抗は通常、前腕遠位部(手関節の近傍)に、内旋方向と逆向きの外旋方向へかけられます。提示された図の位置は、この抵抗の掛け方と一致しており、正しいと考えられます。正しくは:正しい位置です。選びやすい理由:前腕の回内・回外と混同しやすいです。混同注意:抵抗をかける位置だけでなく、抵抗の方向も重要であることを忘れると誤答につながります。
- 5. 前腕回内の抵抗は、手関節の掌側(手のひら側)に、回内方向とは逆の回外方向へかけられるべきです。提示された図は、その位置とは異なると考えられます。正しくは:抵抗は手関節の掌側(手のひら側)に、回外方向へ加えるべきです。選びやすい理由:前腕の動きであるため、一見正しいように見えますが、抵抗の位置が適切ではありません。混同注意:肩関節の内旋・外旋や、他の前腕の動きと抵抗のかけ方を混同しやすいです。
国試ポイント
徒手筋力テスト(MMT)における抵抗の適切な位置と方向は、各関節運動の評価において極めて重要です。特にDanielsらの方法に準拠した詳細な手順を理解しておく必要があります。
混同注意
抵抗をかける位置だけでなく、抵抗をかける方向、そして被験者の肢位も同時に正確に覚える必要があります。特に、類似した関節運動(例:肩関節外転と水平外転、前腕回内と肩関節内旋)では混同しやすいため注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
MMTの具体的な手技だけでなく、抵抗をかける理由や、各筋がどの程度の力を発揮しているかを判断する基準についても学習を深めると良いでしょう。
関連知識
徒手筋力テストの実施には、各筋の走行や作用、支配神経の理解が不可欠です。また、抵抗の強さの調整や、代償運動の観察も重要な評価ポイントとなります。