精神科作業療法で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第61回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
精神科作業療法における作業療法士1人あたりの担当患者数の目安は、1日あたり50人以内と定められています。これは、質の高い作業療法を提供しつつ、医療資源の効率的な活用を図るための基準であり、多職種連携の中で患者さんへの個別的な介入を可能にするためのものです。
選択肢ごとの解説
- 1. 誤りです。外来で通院中の患者さんも、精神科作業療法の対象に含まれます。入院患者だけでなく、地域生活を送る患者さんの社会復帰や生活機能の維持・向上も重要な目的です。正しくは:外来で通院中の患者さんも対象に含まれます。選びやすい理由:精神科作業療法が主に急性期の入院患者に提供されるイメージがあるため、外来患者は対象外と考えがちです。混同注意:精神科救急医療病棟や急性期治療病棟の対象患者像と混同しやすいです。
- 2. 誤りです。精神科作業療法は、事前に届け出た専用の施設以外でも提供することが可能です。患者さんの生活環境に応じた支援のため、地域活動や患者さんの自宅での実施も考慮されます。正しくは:事前に届け出た専用の施設以外でも提供することが可能です。選びやすい理由:医療機関内での実施が一般的であるため、他の場所での実施が認められないと考えやすいです。また、診療報酬上の施設基準は存在するため、全ての場所で実施可能と誤解しやすいです。混同注意:理学療法や作業療法における施設基準、特に医療機関の設備基準と混同しやすいです。
- 3. 誤りです。精神科作業療法に必要な材料費は、原則として医療機関の負担であり、患者さん個人の負担とはなりません。診療報酬に含まれるとされています。正しくは:作業に必要な材料費は医療機関の負担となります。選びやすい理由:趣味活動などでの材料費は自己負担となる場合があるため、作業療法でも同様に自己負担になると誤解しやすいです。混同注意:精神科デイケアなどのプログラムで提供される特別な活動の費用や、自主的な活動での材料費と混同しやすいです。
- 4. 誤りです。精神科作業療法の提供時間は、患者さん1人につき1日40分を標準とするものではありません。診療報酬上、1日につき2時間以上行うことで算定できるとされており、個々の患者の状態に応じてプログラムは調整されます。正しくは:提供時間は患者さん1人につき1日2時間以上行うことが診療報酬上の算定要件とされています。選びやすい理由:リハビリテーション医療の一部(運動器リハビリテーションなど)で40分が単位時間として用いられるため、精神科作業療法でも同様と誤解しやすいです。混同注意:身体機能訓練に関するリハビリテーションの単位時間と混同しやすいです。
- 5. 正解。適切です。精神科作業療法において、1名の作業療法士が担当する患者さんの数は、1日あたり50人以内が目安とされています。これは診療報酬上の人員配置基準に相当するものです。選びやすい理由:一見すると非常に多くの患者を一人で担当するように見えるため、選択肢として不適切だと感じやすいかもしれません。混同注意:個別療法における担当患者数や、より手厚いケアを要する重症患者の担当数と混同しやすいです。
国試ポイント
精神科作業療法の対象者、実施場所、費用負担、提供時間、人員配置基準に関する厚生労働省の規定や診療報酬上の要件を正確に理解しておくことが重要です。
混同注意
身体合併症のある患者さんへのリハビリテーション実施計画における人員配置基準や、他の医療サービス(精神科デイケア、訪問看護など)の人員基準と混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
精神科作業療法に関する問題が出題された際は、対象患者、実施場所、提供体制(人員、時間)、費用負担の4つの観点から、それぞれの規定や基準が適切に述べられているかを確認して判断します。
関連知識
精神科作業療法は、精神疾患を有する患者さんに対し、作業活動を通して心身機能の回復、社会適応能力の向上、生活の質の改善を目指す治療法です。医療保険が適用され、医師の指示のもと作業療法士が実施します。実施場所は病院や診療所の精神科作業療法室が主ですが、患者さんの自宅や地域社会での活動も含まれることがあります。