認知行動療法で対象となるうつ病の自動思考のうち「極端な一般化」にあたるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
「極端な一般化」は、たった一つの否定的な出来事や経験から、それが繰り返されると思い込んだり、他の全ての状況にも当てはまると思い込んだりする認知の歪みです。例えば、一度の失敗で「自分は何をやっても駄目だ」と決めつけるような思考パターンを指します。選択肢5の説明がこの概念に最も適切に合致しています。
選択肢ごとの解説
- 1. これは「感情的推論」の説明であり、自動思考の一つですが、「極端な一般化」とは異なります。正しくは:感情的推論は、気分に基づいて事実を解釈する傾向を指します。選びやすい理由:うつ病患者によく見られる思考パターンであるため、関連性があるように感じられるかもしれません。混同注意:感情的推論
- 2. これは「全か無か思考(二分割思考)」の説明であり、自動思考の一つですが、「極端な一般化」とは異なります。正しくは:全か無か思考は、物事を極端な二つのカテゴリーに分けて考える傾向を指します。選びやすい理由:極端な思考である点は共通しているため、混同しやすいかもしれません。混同注意:全か無か思考(二分割思考)
- 3. これは「選択的抽出(選択的注目)」の説明であり、自動思考の一つですが、「極端な一般化」とは異なります。正しくは:選択的抽出は、特定の一部にのみ注意を払い、全体を見落とす傾向を指します。選びやすい理由:不適切な情報処理である点は共通していますが、結論の導き方が異なります。混同注意:選択的抽出(選択的注目)
- 4. これは「すべき思考(義務論的思考)」の説明であり、自動思考の一つですが、「極端な一般化」とは異なります。正しくは:すべき思考は、自分や他人に過度な期待や義務を課す傾向を指します。選びやすい理由:自己を責める内容であるため、うつ病の症状と結びつきやすいですが、具体的な思考パターンが異なります。混同注意:すべき思考(義務論的思考)
- 5. 正解。「極端な一般化」とは、少数の事実や単一の経験から、あたかもそれが全てに適用されるかのように過度に広い結論を引き出す認知の歪みです。この選択肢は、この定義に完全に合致しています。
国試ポイント
認知行動療法における自動思考の種類と具体的な内容を理解しているかが問われています。特に、各認知の歪みの定義と事例を正確に関連付けられる知識が必要です。
混同注意
認知行動療法の様々な自動思考(認知の歪み)の名称とその内容が混同しやすいです。例えば、「過度の一般化」と「拡大解釈・過小評価」、「全か無か思考」など、それぞれが「極端な」要素を持つため、区別が重要です。
次に同じ論点が出たら
今後、この分野が出題される場合は、他の主要な自動思考(認知の歪み)が提示され、それに対応する定義や事例を問われる可能性が高いです。また、具体的な事例が提示され、それがどの認知の歪みに当たるかを選ばせる問題も考えられます。
関連知識
認知行動療法(CBT)の基礎、ベックの認知理論、自動思考(認知の歪み)の種類と定義(例:感情的推論、選択的抽出、全か無か思考、破局的思考、個人化、レッテル貼りなど)、自動思考の同定と修正方法。