介護予防について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第53回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
三次予防は、すでに疾病や障害を持つ人が対象で、その進行を阻止したり、合併症を防いだり、機能の回復・維持を図ることを目的とします。要介護状態の重度化防止は、この定義に合致するため、三次予防に該当します。
選択肢ごとの解説
- 1. 介護予防の目的は運動機能の向上だけでなく、認知機能の維持、口腔機能の向上、栄養改善、社会参加の促進など多岐にわたります。単一の機能向上に限定されるものではありません。正しくは:介護予防の目的は、運動機能の向上に加えて、認知機能の維持、口腔機能の向上、栄養改善、社会参加の促進など、多様な側面に及びます。選びやすい理由:運動器の機能向上は介護予防の重要な要素の一つであるため、正しいと思われがちです。混同注意:介護予防=運動と思考が短絡的に結びつきやすい。
- 2. 社会参加意欲の高い人も、現在の健康状態や生活習慣によっては将来的に要介護状態になるリスクがあるため、介護予防の対象となります。むしろ、意欲のある人は予防プログラムに積極的に参加しやすいため、重要な対象者です。正しくは:社会参加への意欲が高い人々も、要介護状態になるリスクを抱えている可能性があり、介護予防の重要な対象者となります。選びやすい理由:社会参加意欲が高い人は健康であるという先入観から、予防の必要がないと誤解しやすい。混同注意:介護予防の対象=既に問題がある人、という誤解。
- 3. 介護予防における一次予防、二次予防、三次予防は、それぞれ段階は異なりますが、互いに連携し、包括的に展開されるべきものです。完全に別々に実施されるわけではありません。正しくは:一次予防、二次予防、三次予防は、それぞれが連携し、包括的な視点から展開されるべきです。選びやすい理由:予防の種類が分かれているため、それぞれが独立しているように見えやすい。混同注意:予防段階の区別と、実施体制の連携・統合との混同。
- 4. 正解。三次予防は、既に発症した疾病や要介護状態の進行を抑制し、それ以上の悪化を防ぎ、残存機能の維持・改善を図ることを目的とします。要介護状態の重度化防止は、まさにこの三次予防の範疇です。正しくは:正答のため修正不要。選びやすい理由:特になし。定義を理解していれば正しいと判断できる。混同注意:一次予防、二次予防、三次予防の具体的な内容や目的の混同。
- 5. 一次予防は、健康な人々を対象に、疾病や要介護状態の発症そのものを未然に防ぐことを目指します。要支援・要介護状態となる可能性の高い人は、一般的に二次予防の対象に含まれることが多いです。正しくは:一次予防事業の対象者は、まだ健康な段階で、疾病や要介護状態の発症を未然に防ぐことを目的とした人々です。選びやすい理由:「予防」という言葉から、将来的なリスクを持つ人が対象だと考えやすい。混同注意:一次予防(健康な人への発症予防)と二次予防(リスクのある人への早期発見・悪化防止)の対象者の混同。
国試ポイント
介護予防における一次予防、二次予防、三次予防の定義と対象者の理解が問われています。特にそれぞれの予防段階の具体的な内容を正確に把握しているかどうかが重要です。
混同注意
一次予防、二次予防、三次予防の各段階の対象者と目的を混同しやすい。特に「要介護状態になる可能性の高い人」が一次予防か二次予防かの判断で迷うことが多い。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、各予防段階の具体例、特に介護保険制度における事業との関連性(例:地域支援事業のどの区分に相当するか)まで問われる可能性があると判断します。
関連知識
一次予防:疾病の発生を未然に防ぐ(健康増進、特定健診など)。二次予防:疾病の早期発見・早期治療、重症化予防(がん検診、特定保健指導など)。三次予防:疾病や障害の進行抑制、機能維持・回復(リハビリテーション、合併症予防など)。介護保険制度における地域支援事業の総合事業や、フレイル予防の概念も関連します。