介護予防とその説明の組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
介護予防における一次予防は、健康な高齢者や、まだ介護を必要としない人々が、その活動能力を維持し、要介護状態にならないようにすることを目指します。選択肢1の「活動能力の維持・向上を目指す」という説明は、この一次予防の定義に正確に合致しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。一次予防は、健康な人が病気や障害を持たないよう、健康な状態を維持・向上させることを目的とします。介護予防における活動能力の維持は、まさにこの一次予防の目標と一致します。
- 2. 二次予防の主な目的は、すでにリスクを抱えている人や軽度な機能低下が見られる人に対して、重症化や要介護状態への進行を早期に防ぐことです。身体機能の改善は二次予防の一環として行われますが、『改善』自体はどの段階でも目的となり得るため、二次予防の最も本質的な説明とは言えません。むしろ『早期発見・早期介入』がより適切です。正しくは:二次予防要介護状態への進行を早期に防ぐ。選びやすい理由:身体機能の改善は介護予防において重要な要素であり、一見すると正しいように思えます。特に軽度な機能低下がある人に対しては、改善が目標になるため、二次予防と結びつけやすいです。混同注意:一次予防や、リハビリテーション全体での機能改善の概念と混同しやすいです。二次予防の本質は『進行予防』にあります。
- 3. 要介護状態の『改善』は、主にリハビリテーションや医療的ケアの一環として行われますが、介護予防における二次予防は、『要介護状態になることを防ぐ』のが目的であり、すでに要介護状態になった人を対象とするのは三次予防の領域に近いです。正しくは:二次予防要介護状態になる手前の段階で介入し、進行を防ぐ。選びやすい理由:「改善」という言葉自体はポジティブな意味合いがあり、リハビリテーションの目的と重なるため、正しいと感じやすいです。また、介護予防の広い概念の中で、要介護状態の改善も含まれると誤解しやすいです。混同注意:三次予防(重症化予防・生活の質の向上)や、一般的なリハビリテーションの目的と混同しやすいです。
- 4. 生活習慣の改善は、病気や障害の発生そのものを予防する一次予防や、リスクを持つ人の重症化を防ぐ二次予防の主要な活動内容です。三次予防は、すでに要介護状態になった人の生活の質の維持・向上や重症化の予防を目的とします。正しくは:三次予防要介護状態にある人の生活の質を維持・向上させる。選びやすい理由:健康的な生活習慣は介護予防全般にとって重要であり、特に「改善」という言葉が入っているため、どの段階の予防にも当てはまるように感じてしまいがちです。混同注意:一次予防や二次予防における生活習慣病予防の概念と混同しやすいです。
- 5. 要介護状態への移行を遅らせる活動は、主に二次予防の目標です。三次予防は、すでに要介護状態にある人に対して、状態の悪化を防ぎ、生活の質を維持・向上させることに焦点を当てます。正しくは:三次予防すでに要介護状態になった人の重症化を防ぎ、生活の質の維持・向上を図る。選びやすい理由:「遅らせる」という言葉は予防のニュアンスを含み、介護予防の目的に合致するため、正しい選択肢だと誤解しやすいです。特に、高齢者の状態悪化を防ぐという文脈で、三次予防と結びつけてしまいがちです。混同注意:二次予防の『進行予防』という概念と混同しやすいです。
国試ポイント
介護予防における一次、二次、三次予防の定義と、それぞれの段階でどのような活動が実施されるかを正確に理解しているかが問われます。特に、それぞれの予防段階の目的を明確に区別できることが重要です。
混同注意
各予防段階の目的が似通っているように見えるため、特に「状態の改善」や「進行の遅延」といった表現がどの段階に該当するのかが混同しやすいです。一次予防は『発生予防』、二次予防は『早期発見・進行予防』、三次予防は『悪化防止・QOL維持向上』と覚えると良いでしょう。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の論点が問われた際には、各予防段階の具体的な対象者と、そこで行われる代表的な活動内容を意識して判断するようにしましょう。特に、「すでに要介護状態にあるかどうか」と「何を目的としているか(発生予防、進行予防、QOL維持)」を明確に区別することが重要です。
関連知識
一次予防:健康増進、特定健診・保健指導、栄養改善、運動習慣、社会参加。二次予防:特定高齢者への介入、地域包括支援センターでの相談、早期の介入プログラム。三次予防:リハビリテーション、福祉用具の活用、介護保険サービス、残存能力の活用。