Fallot四徴症で起こる血管異常はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第53回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
ファロー四徴症は、先天性心疾患の一つで、以下の四つの特徴を組み合わせたものです。1. 心室中隔欠損 (Ventricular Septal Defect: VSD)、2. 肺動脈狭窄 (Pulmonary Stenosis: PS)、3. 大動脈騎乗 (Overriding Aorta)、4. 右心室肥大 (Right Ventricular Hypertrophy: RVH)。選択肢1の「大動脈騎乗」は、これらの四徴の一つであり、大動脈が心室中隔欠損の上に位置し、両心室から血液を受け取る状態を指します。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。ファロー四徴症は、心室中隔欠損、肺動脈狭窄、右心室肥大、そして大動脈騎乗の四つの主要な特徴を持つ先天性心疾患です。大動脈騎乗とは、大動脈が右心室と左心室の両方から血液を受け取る位置にある状態を指します。
- 2. 大動脈狭窄はファロー四徴症の主要な構成要素ではありません。これは別の心疾患である大動脈弁狭窄症や大動脈縮窄症などで見られます。正しくは:ファロー四徴症では、大動脈ではなく肺動脈が狭窄しています(肺動脈狭窄)。選びやすい理由:「狭窄」という言葉が含まれるため、心臓病の知識が曖昧だと選びやすいかもしれません。混同注意:肺動脈狭窄と混同したり、大動脈縮窄症などの他の疾患と混同したりする可能性があります。
- 3. 冠動脈狭窄は虚血性心疾患(例:狭心症、心筋梗塞)でみられる状態であり、ファロー四徴症の主要な異常ではありません。ただし、ファロー四徴症の外科手術の際に冠動脈の走行異常が問題となることはありますが、疾患の構成要素ではありません。正しくは:ファロー四徴症の主要な異常は、冠動脈ではなく大動脈の騎乗や肺動脈の狭窄です。選びやすい理由:冠動脈は心臓に関連する血管であるため、心疾患の選択肢として考えやすいかもしれません。混同注意:一般的な心臓病としての認識から、直接関係のない狭窄を選んでしまう可能性があります。
- 4. 肺静脈閉塞は非常に稀な疾患であり、ファロー四徴症の構成要素ではありません。ファロー四徴症では、肺動脈系の異常が主体です。正しくは:ファロー四徴症では肺動脈の狭窄がみられ、肺静脈の閉塞は通常ありません。選びやすい理由:肺に関連する血管であるため、呼吸器系の問題として関連付けてしまうかもしれません。混同注意:肺動脈と肺静脈を混同したり、他の心疾患や肺疾患の知識と混同したりする可能性があります。
- 5. ファロー四徴症では肺動脈が狭窄しているため、血流はむしろ制限されており、逆流が主要な問題となることは稀です。狭窄があれば血流の抵抗が高まりますが、弁の逆流が四徴の一つとして数えられることはありません。ただし、手術後に肺動脈弁逆流が発生することはあります。正しくは:ファロー四徴症の四徴の一つは、肺動脈の狭窄です。肺動脈弁逆流は通常、四徴には含まれません。選びやすい理由:「肺動脈」という言葉が含まれているため、ファロー四徴症と関連付けて選びやすいかもしれません。混同注意:肺動脈狭窄と肺動脈弁逆流を混同したり、他の弁膜症と混同したりする可能性があります。
国試ポイント
ファロー四徴症の「四徴」を正確に理解しているかが問われる問題です。各疾患の主要な病態生理を正確に覚えていることが重要です。特に、似たような名前の血管異常や、他の疾患でよく見られる異常と混同しないように注意が必要です。
混同注意
ファロー四徴症の四徴は、心室中隔欠損、肺動脈狭窄、大動脈騎乗、右心室肥大です。これら以外の心臓の異常(大動脈狭窄、冠動脈狭窄、肺静脈閉塞、肺動脈弁逆流など)と混同しやすい点に注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
この論点について次回問われる場合、ファロー四徴症の四徴そのものを問う形式だけでなく、それぞれの徴候がどのような生理的影響を与えるか、あるいは手術後の合併症など、より深く病態生理や治療に関連した内容が問われる可能性があります。
関連知識
ファロー四徴症の病態生理、特にシャントの方向(右左シャント)とチアノーゼの発現、そして手術適応についても関連知識として押さえておく必要があります。