理学療法士法及び作業療法士法で正しいのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
理学療法士及び作業療法士法は、昭和40年(1965年)に制定されました(選択肢1は誤り)。免許の交付は厚生労働大臣が行います(選択肢2は誤り)。守秘義務は、免許返納後も継続します(選択肢3は誤り)。大麻中毒は、心身の障害により業務を適正に行えないと判断される場合に、免許取り消しの理由となり得ます(選択肢4は正しい)。理学療法士及び作業療法士は、有資格者のみがその名称を使用できる「名称独占」の資格です(選択肢5は正しい)。
選択肢ごとの解説
- 1. 理学療法士及び作業療法士法は、昭和40年(1965年)に制定されました。正しくは:この法律は、昭和40年に制定されました。選びやすい理由:特定医療職種の法律制定時期に関する知識の曖昧さから選ばれる可能性があります。昭和40年代の制定という大まかな認識で誤答する可能性があります。混同注意:他の医療関連法の制定時期と混同しやすいです。例えば、医師法は昭和23年、保健師助産師看護師法は昭和23年、言語聴覚士法は平成9年など、それぞれの法律の制定時期は異なるため注意が必要です。
- 2. 理学療法士及び作業療法士の免許は、厚生労働大臣が交付します。都道府県知事ではありません。正しくは:免許の交付は厚生労働大臣が行います。選びやすい理由:医療従事者の登録や免許に関する手続きには都道府県が関与するものも多いため、混同して選びやすいです。特に地方公務員である保健師や看護師の一部は都道府県知事免許の場合もあるため注意が必要です。混同注意:医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師、理学療法士、作業療法士など、多くの医療専門職の免許は厚生労働大臣が交付しますが、一部の専門職(例:准看護師など)は都道府県知事の免許であるため、その違いと混同しやすいです。
- 3. 理学療法士及び作業療法士は、その業務上知り得た他人の秘密を正当な理由なく漏らしてはならないとされており、その義務は免許を返納した後も解除されず、生涯にわたって継続します。正しくは:免許を返納した後も、守秘義務は継続します。選びやすい理由:一般的に職業の義務は、その職業から離れると終了するという感覚から、誤って選んでしまう可能性があります。しかし、医療専門職の守秘義務は非常に重要であり、倫理的な側面からも永続的な義務とされています。混同注意:他の一般的な職業における情報開示義務や、個人情報保護法に関する理解と混同しやすいです。医療専門職の守秘義務は、患者との信頼関係を根幹とするため、特に厳しく規定されています。
- 4. 正解。理学療法士及び作業療法士法第4条第3号に、心身の障害により理学療法士又は作業療法士の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるものに該当する場合には、免許を与えないことがあると規定されています。また、既に免許を与えられた者についても同法第6条により、その免許を取り消し、又は期間を定めて業務の停止を命ずることができるとされており、大麻中毒はこれに該当し得る精神の機能の障害の一つとみなされます。特に医道審議会などでの判断基準において、麻薬中毒、大麻中毒、覚せい剤中毒などは免許取り消しの対象となり得ます。選びやすい理由:免許取り消し事由は多岐にわたるため、具体的な項目を正確に把握していないと判断に迷うことがあります。混同注意:免許の取り消し事由と、業務停止命令の事由、あるいは免許拒否事由の区別と混同しやすいですが、これらは関連しており、重篤な薬物中毒は業務遂行能力に影響を及ぼすため、免許取り消しの対象となり得ます。
- 5. 正解。理学療法士及び作業療法士法では、第12条および第13条において、それぞれ『理学療法士でない者は、理学療法士という名称を用いて、その業務を行なってはならない』、『作業療法士でない者は、作業療法士という名称を用いて、その業務を行なってはならない』と規定されており、これは名称独占を意味します。業務独占は含まれません。選びやすい理由:名称独占と業務独占の違いを正確に理解していない場合、どちらか一方を選びがちです。特に「業務を行なってはならない」という文言から業務独占と勘違いしやすいですが、理学療法や作業療法そのものは無資格者も一部行うことができてしまう(ただし名称使用は不可)ため、業務独占ではありません。混同注意:名称独占と業務独占の概念を混同しやすいです。名称独占は『その資格名を使えるのは有資格者のみ』、業務独占は『その資格でしかできない業務がある』という意味です。医師や歯科医師は名称独占かつ業務独占ですが、理学療法士・作業療法士は名称独占のみである点が重要です。
国試ポイント
理学療法士及び作業療法士法に関する基礎知識、特に法の制定年、免許交付機関、守秘義務の範囲、免許取り消し事由、そして名称独占・業務独占の区別が問われています。医療関連法規の基本的な理解が求められる問題です。
混同注意
他の医療関連法規の制定年や、他の医療資格の免許交付機関(例:准看護師は都道府県知事免許)、そして名称独占と業務独占の違いは特に混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の論点で出題された場合、以下を確認します。 ・理学療法士及び作業療法士法以外の主要な医療関連法規の制定年、管轄省庁 ・各医療資格における名称独占と業務独占の区別 ・特定の疾患や行為が免許の取り消し・業務停止に該当するかどうかの判断基準 ・守秘義務、広告制限、業務範囲に関する詳細な規定
関連知識
・理学療法士及び作業療法士法の目的、総則 ・免許に関する規定(交付、登録、取り消し、業務停止) ・業務に関する規定(名称独占、守秘義務) ・罰則に関する規定 ・医療専門職の倫理綱領