頸椎で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・5番
解説
環椎(C1)は椎体を持たない特殊な構造をしており、第7頸椎の棘突起は多くの頸椎とは異なり先端が二分せず、単一の長い突起として存在します(隆椎)。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。環椎(C1)は、頭蓋骨を支え、首を回旋させる特殊な構造を持つため、一般的な椎骨にある椎体を持たず、代わりに前弓と後弓で構成されています。
- 2. 軸椎(C2)には環椎(C1)の下関節窩と関節する上関節面がしっかりと存在します。また、歯突起の左右にも上関節面があります。正しくは:軸椎(C2)には上関節面が存在する。選びやすい理由:軸椎が環椎と特殊な関節を形成することから、一般的な椎骨とは異なる構造を想像し、上関節面がないと誤解する可能性があります。混同注意:環椎の椎体欠損と混同したり、歯突起の存在に意識が向きすぎて他の構造を見落としたりすることがあります。
- 3. 鈎状突起(椎体鈎)は第3〜第7頸椎の椎体上面の外側縁にみられます。第4頸椎にも鈎状突起はあります。正しくは:第7頸椎には鈎状突起が存在する。選びやすい理由:第7頸椎は棘突起が長く、椎骨動脈が横突孔を通らないなど、他の頸椎と異なる特徴が多いため、鈎状突起についても特殊性があると誤解しやすいです。混同注意:第7頸椎の横突孔の機能的特徴(椎骨動脈が通らない)や、長く突出した棘突起などの他の特殊な形態と混同しがちです。
- 4. 椎骨動脈は第6頸椎から第1頸椎までの横突孔を通ります。第5頸椎の横突孔も椎骨動脈が貫通します。正しくは:第7頸椎の横突孔を椎骨動脈は貫通しない。選びやすい理由:「貫通しない」という否定形が入っているため、一見正しいように見えますが、設問は「正しいのはどれか」と尋ねており、この選択肢は「貫通しない」という事実を肯定形で提示しているため、内容的には正しい情報です。しかし、正答は1と5であるため、この選択肢は正答ではありません。元の問題の意図を正確に反映すると、「第7頸椎の横突孔を椎骨動脈が貫通しない」という記述は、解剖学的に正しい記述となります。したがって、この選択肢が誤りとなるのは、問題が「2つ選べ」であり、他に明確な正答がある場合です。この場合、この選択肢は正答として適切ではありませんが、記述内容自体は正しいという点で注意が必要です。元の問題の正答が1,5であることから、この選択肢は正答ではないと判断します。混同注意:第7頸椎の横突孔が椎骨動脈を通さないという事実自体は正しいですが、問題の構成(2つ選べ)と他の選択肢の正誤を見極める必要があります。
- 5. 正解。第7頸椎の棘突起は、一般的に他の頸椎のように先端が二分せず、長く単一の突起として突出しており、触診のランドマークとして利用されます(隆椎)。
国試ポイント
頸椎各部の名称、構造、および特殊な形態を持つ椎骨(環椎、軸椎、第7頸椎)の解剖学的特徴が問われています。特に、一般的な頸椎とは異なる特徴を持つ椎骨の識別が重要です。
混同注意
環椎と軸椎の形態的特徴、および第7頸椎の横突孔や棘突起の特殊性を混同しやすい。特に、否定形を含む選択肢の解釈には注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の論点が出題された場合、各頸椎の機能的な役割と形態的特徴の関連性、および臨床的な意義(例:触診のランドマーク、椎骨動脈の走行、脊髄損傷時の影響部位)まで踏み込んで学習しているかを確認する問題が出題される可能性があります。特に、画像診断で構造を識別できる知識が問われることも考えられます。
関連知識
環椎(C1):椎体、棘突起、関節突起の欠如、前弓、後弓、外側塊、横突孔、上関節窩、下関節面。軸椎(C2):歯突起、上関節面、下関節面、棘突起。一般的な頸椎(C3-C6):椎体、鈎状突起、棘突起(二分)、横突孔、上関節突起、下関節突起。第7頸椎(C7):隆椎、長い棘突起(二分しないことが多い)、横突孔は椎骨動脈を通さないことが多い(椎骨静脈が通る)。ルシュカ関節(uncovertebral joint)の機能と形態。