フレイルの指標とサルコペニアの評価で共通する項目はどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第57回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3番
解説
フレイルの診断基準(Friedの基準)とサルコペニアの診断基準(AWGS 2019など)において共通する項目を理解することが重要です。Friedの基準におけるフレイルの5項目は「意図しない体重減少」「握力低下」「疲労感」「歩行速度低下」「身体活動量低下」です。一方、サルコペニアは「筋肉量低下」「筋力低下」「身体機能低下」を主要な要素とし、具体的には握力や歩行速度が評価項目となります。したがって、握力低下と歩行速度低下が両者に共通する項目です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。握力低下は、フレイルの5項目(Friedの基準)の一つであり、サルコペニアの診断基準(AWGS 2019など)においても筋力低下の主要な評価項目として共通して採用されています。
- 2. 意図しない体重減少はフレイルの主要な指標の一つですが、サルコペニアの診断基準には直接含まれません。サルコペニアは主に筋肉量と筋力・身体機能の低下に焦点を当てています。正しくは:フレイルの診断基準における主要項目である。選びやすい理由:高齢者の虚弱状態を示す重要な指標であるため、サルコペニアにも関連すると誤解しやすい。混同注意:フレイルの診断基準(Friedの基準)とサルコペニアの診断基準を混同しやすい。
- 3. 正解。歩行速度の低下は、フレイルの5項目(Friedの基準)の一つであり、サルコペニアの診断基準(AWGS 2019など)においても身体機能低下の評価項目として共通して用いられています。
- 4. 主観的な疲労感の増大はフレイルの主要な指標の一つですが、サルコペニアの診断基準には直接含まれません。サルコペニアは客観的な筋力や身体機能、筋肉量の低下を重視します。正しくは:フレイルの診断基準における主要項目である。選びやすい理由:フレイルの定義に含まれるため、サルコペニアにも関連すると誤解しやすい。混同注意:フレイルの診断基準(Friedの基準)とサルコペニアの診断基準を混同しやすい。
- 5. ADLの低下は、フレイルやサルコペニアの進行によって起こる結果的な症状ですが、フレイルやサルコペニアの直接的な診断基準としては一般的に用いられません。特にサルコペニアは、ADL低下に至る前の筋力・筋肉量の変化に着目します。正しくは:フレイルやサルコペニアの結果として生じうるが、診断基準の直接的な項目ではない。選びやすい理由:高齢者の身体機能低下を示す指標として広く認識されているため、これら2つの概念の指標にも含まれると考えやすい。混同注意:フレイルやサルコペニアの『結果』と『診断基準』を混同しやすい。
国試ポイント
フレイルとサルコペニアそれぞれの定義、特に診断基準として用いられる具体的な評価項目を正確に理解しているかが問われる。両者の共通点と相違点を整理しておく必要がある。
混同注意
フレイルの5項目とサルコペニアの3つの主要要素(筋肉量、筋力、身体機能)それぞれの具体的な指標を混同しやすい。特に、体重減少や疲労感はフレイルの重要項目であるため、サルコペニアにも当てはまると誤解しやすい。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、各概念の診断基準を具体的に問う問題(例:フレイルの項目として適切でないものはどれか、サルコペニアの診断に必要な要素はどれか)や、それぞれの概念が指す状態の具体的な違い(例:サルコペニアは筋減少に特化しているが、フレイルはより広範な虚弱を示す)について問われる可能性がある。
関連知識
フレイルの5項目(Friedの基準)の暗記、サルコペニアの診断基準(AWGS 2019、EWGSOP2など)の理解、ロコモティブシンドロームとの関連性。これら3つの概念(フレイル、サルコペニア、ロコモ)のそれぞれにおける評価項目と概念の違い。