健常成人の嚥下内視鏡検査の画像(別冊No. 2)を別に示す。正しいのはどれか。

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出典:厚生労働省ホームページ(第59回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
嚥下内視鏡検査(VE)は、鼻腔から内視鏡を挿入し、咽頭・喉頭を観察する検査です。この画像は、喉頭の内部構造(声帯、喉頭蓋など)を示しており、喉頭の背側には食道が位置するという解剖学的な知識が問われています。他の選択肢は、VEで観察できない範囲や、画像の状態(安静時 vs 発声時 vs 嚥下時)に関する誤った記述です。
選択肢ごとの解説
- 1. 嚥下内視鏡検査(VE)は鼻腔から挿入し、咽頭や喉頭を観察する検査です。気管支は気管よりも奥に位置するため、VEでは通常観察できません。正しくは:喉頭や咽頭の構造が観察できる。選びやすい理由:呼吸器系の一部であるため、関連があると感じるかもしれない。混同注意:気管と気管支の位置関係、VEの観察範囲
- 2. 発声時は声帯が閉じますが、この画像では声帯は開いている状態であり、安静時または呼吸時の画像と考えられます。正しくは:安静時または呼吸時の画像である。選びやすい理由:喉頭は発声に関わる器官であるため、発声時の画像と誤解しやすい。混同注意:声帯の開閉状態と発声・呼吸の関係
- 3. 正解。食道は喉頭(気管)のすぐ後ろ(背側)に位置しています。この解剖学的な位置関係は正しいです。正しくは:この記述は正しい。選びやすい理由:解剖学の基本的な知識である。混同注意:気管と食道の前後関係
- 4. 嚥下反射中は喉頭が挙上し、喉頭蓋が反転して気道が閉鎖されます。この画像では喉頭蓋は反転しておらず、気道は開いた状態であり、嚥下前または嚥下後の安静時の状態を示しています。正しくは:嚥下前または嚥下後の安静時の画像である。選びやすい理由:嚥下内視鏡検査という名称から嚥下中の画像と連想しやすい。混同注意:嚥下反射時の喉頭の動きや形態変化
- 5. 嚥下内視鏡検査(VE)は、主に咽頭や喉頭の観察を目的としており、食道の入り口付近は観察できますが、食道全体の蠕動運動を詳細に観察することはできません。食道の蠕動は主に消化管内視鏡(食道胃十二指腸内視鏡)で観察されます。正しくは:咽頭や喉頭の動きが観察できる。選びやすい理由:嚥下に関わる器官であるため、蠕動運動も観察できると誤解しやすい。混同注意:VEとVF(嚥下造影検査)、および消化管内視鏡の観察範囲
国試ポイント
嚥下内視鏡検査(VE)で観察できる部位とその解剖学的構造、および嚥下時の生理的な変化を理解しているかが問われます。画像問題では、示された画像がどのフェーズ(安静時、発声時、嚥下時など)であるかを正確に判断する能力も重要です。
混同注意
嚥下内視鏡検査(VE)と嚥下造影検査(VF)のそれぞれの特徴と観察項目。また、喉頭・咽頭・食道・気管などの解剖学的部位の前後・上下関係。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、VEの画像が嚥下のどのタイミング(準備期、口腔期、咽頭期、食道期)を示すものか、または異常所見(例:食物残渣、誤嚥など)が含まれているかを判断する問題が出題される可能性があります。また、VFの画像所見との比較問題も考えられます。
関連知識
嚥下機構の解剖学(咽頭、喉頭、食道、気管)、嚥下反射の生理学、嚥下内視鏡検査(VE)の適応と限界、所見の解釈。