小脳橋角部に最も多い脳腫瘍はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第55回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
小脳橋角部に発生する腫瘍の中で、最も頻度が高いのは神経鞘腫です。特に、第VIII脳神経(聴神経)から発生する聴神経腫瘍がその大部分を占めます。この部位は脳幹、小脳、三叉神経、顔面神経、聴神経などが密集しており、ここに発生する腫瘍はこれらの神経症状や小脳症状を引き起こします。
選択肢ごとの解説
- 1. 腺腫は内分泌腺に発生する良性腫瘍であり、脳内でも下垂体などにみられますが、小脳橋角部に最も多いタイプではありません。正しくは:小脳橋角部に最も多いのは神経鞘腫です。選びやすい理由:脳内に発生する腫瘍の一つであるため、選択肢として考慮されるかもしれませんが、部位特異性が異なります。混同注意:他の一般的な脳腫瘍と混同しやすいですが、発生部位が異なります。
- 2. 髄膜腫は脳や脊髄を覆う髄膜から発生する腫瘍で、脳の表面のどこにでも発生し得ますが、小脳橋角部では神経鞘腫の方が圧倒的に多く見られます。小脳橋角部に発生することもありますが、最も多いわけではありません。正しくは:小脳橋角部に最も多いのは神経鞘腫です。選びやすい理由:髄膜腫は脳腫瘍の中でも比較的頻度が高く、脳の様々な部位に発生するため、一見正解のように思えるかもしれません。混同注意:脳腫瘍の頻度が高いタイプの一つですが、発生部位ごとの頻度には違いがあることを理解する必要があります。
- 3. 血管芽腫は血管内皮細胞由来の腫瘍で、主に小脳半球に発生することが多いですが、小脳橋角部に最も多いわけではありません。フォン・ヒッペル・リンドウ病との関連が有名です。正しくは:小脳橋角部に最も多いのは神経鞘腫です。選びやすい理由:小脳に発生する腫瘍として知られているため、選択肢として迷う可能性があります。混同注意:小脳の他の部位に発生する腫瘍と混同しやすいです。
- 4. 神経膠腫は脳実質を構成するグリア細胞から発生する腫瘍で、脳腫瘍の中で最も頻度が高いですが、小脳橋角部に特異的に最も多いわけではありません。脳幹部などにも発生しますが、小脳橋角部の代表的な腫瘍ではありません。正しくは:小脳橋角部に最も多いのは神経鞘腫です。選びやすい理由:脳腫瘍全体の頻度が高いため、正解肢と誤解される可能性があります。混同注意:脳腫瘍全体での頻度が高いことと、特定の部位での頻度が高いことを混同しやすいです。
- 5. 正解。小脳橋角部には第VIII脳神経(聴神経)が走行しており、この神経の神経鞘(シュワン細胞)から発生する神経鞘腫、特に聴神経腫瘍が最も多く見られます。これは小脳橋角部腫瘍の約80-90%を占めます。
国試ポイント
特定の脳部位(小脳橋角部)に発生頻度が高い特定の脳腫瘍の名称を問う知識問題です。解剖学的な位置と、そこに隣接する構造から発生する腫瘍の種類を結びつけて理解しているかが問われます。
混同注意
髄膜腫や神経膠腫など、他の一般的な脳腫瘍と混同しやすいですが、特定の部位における頻度の違いが重要です。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の問題が出題された場合、他の特定の部位(例:下垂体部、鞍上部、側脳室など)に好発する脳腫瘍の種類や、それらの腫瘍が引き起こす特徴的な症状、治療法などについて問われる可能性があります。
関連知識
小脳橋角部に発生する他の腫瘍(髄膜腫、類表皮腫など)、およびそれぞれの腫瘍が引き起こす主要な症状(聴力低下、顔面麻痺、三叉神経痛など)、V-VIII脳神経の解剖と機能、小脳の機能、神経鞘腫の病理学的特徴。