SOAPに関する説明で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
SOAP形式の記録において、A(Assessment, 評価・分析)は、S(Subjective data, 主観的情報)とO(Objective data, 客観的情報)を統合し、セラピストの専門的な知識と臨床的視点に基づいて患者の状態や問題点を解釈・分析するプロセスです。この分析結果が、次のP(Plan, 計画)の立案に直接繋がります。
選択肢ごとの解説
- 1. O(客観的情報)には、医療従事者が観察・測定した客観的なデータ(例:検査結果、ROM、筋力、動作観察、他覚症状)を記載します。患者様の主観的な訴えはS(主観的情報)に記録します。正しくは:Oには医療従事者が客観的に観察・測定したデータを記載します。選びやすい理由:患者様の言葉も重要な情報であるため、記録の必要性は理解できるが、SOAPの分類とは異なる。混同注意:S(主観的情報)と混同しやすい。Sは患者自身の言葉や訴えを指す。
- 2. S(主観的情報)には、患者様自身の主観的な訴えや感覚、病歴、希望などを記載します。作業療法の評価結果は、客観的なデータとしてO(客観的情報)に記載されるべきです。正しくは:Sには患者様の主観的な訴えや感覚、希望などを記載します。評価結果はOに記載します。選びやすい理由:評価結果も情報であるため記録すべきだとは思うが、Sのカテゴリではない。混同注意:O(客観的情報)と混同しやすい。評価結果は客観的なデータである。
- 3. P(計画)は、S(主観的情報)とO(客観的情報)の総合的な分析であるA(評価・分析)に基づいて立案されます。OだけでなくSも考慮し、Aで分析した上で計画を立てるのがSOAPのプロセスです。正しくは:Pは、SとOを分析したAに基づいて治療方針を決定したものです。選びやすい理由:客観的情報が計画立案の基盤となることは確かだが、それだけではない。混同注意:SOAPの各項目間の論理的な繋がりを理解していないと誤りやすい。
- 4. P(計画)には、患者様に対する具体的な治療計画や介入内容、今後の目標などを記載します。他部門からの情報やカルテ情報は、S(主観的情報)やO(客観的情報)として記録されるべきです。正しくは:Pには具体的な治療計画や介入内容、今後の目標などを記載します。他部門からの情報やカルテ情報はSやOに含めて記載します。選びやすい理由:情報共有は重要だが、Pの項目はあくまで計画に特化している。混同注意:SやOに入れるべき情報とPに入れるべき情報との区別がついていない。
- 5. 正解。A(評価・分析)は、S(患者様の主観的訴え)とO(セラピストが観察・測定した客観的データ)の両方を統合し、専門的な知識と臨床的推論を用いて患者様の状態や問題点を解釈・分析する項目です。この分析に基づいてP(計画)が立てられます。
国試ポイント
SOAP形式の各項目の具体的な内容と、項目間の論理的な繋がり(特にSとOを統合・分析してAを導き、Aに基づいてPを立案する流れ)が理解できているかを問う問題です。単なる暗記ではなく、記録の目的と各項目の役割を理解しているかが重要になります。
混同注意
各項目に入れるべき情報の具体例が曖昧だと、SとO、OとA、AとPの内容が混同しやすくなります。特に、患者の主観的意見とセラピストの客観的評価の区別、評価結果とそれに基づく分析の区別がポイントです。
次に同じ論点が出たら
SOAPの各項目にどのような内容を記載するかの具体例、特に「〜である」といった断定的な表現ではなく、より具体的な情報内容を問う問題や、事例を提示して各項目に割り振る問題が出題される可能性があります。
関連知識
医療記録の重要性、クリティカルシンキング、臨床推論のプロセス、理学療法士・作業療法士の倫理綱領(記録に関する部分)、他の記録様式(POS、DARなど)