生活行為向上マネジメントで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
生活行為向上マネジメントは、日本の作業療法士が臨床実践においてどのような思考で課題解決を図っているかを分析し、それを標準的なプロセスとして言語化・体系化したものです。これにより、質の高い作業療法サービスを提供し、その効果を明確にすることを目的としています。
選択肢ごとの解説
- 1. 生活行為向上マネジメントは、日本作業療法士協会が中心となって開発したものです。正しくは:日本作業療法士協会が開発したものです。選びやすい理由:国際的な評価法も多いため、発祥国を混同しやすい。混同注意:他の国際的な評価バッテリー(例: COPM, MOHO関連)
- 2. 正解。生活行為向上マネジメントは、日本の作業療法士が実際に臨床現場でどのように問題を捉え、介入計画を立てているかという思考プロセスを体系化したものです。
- 3. 生活行為向上マネジメントは、生活行為の向上を目指すものであり、その実現のために心身機能・構造へのアプローチも当然含まれます。直接的な心身機能訓練だけでなく、生活行為達成に必要な身体的・精神的要素への介入も総合的に考慮されます。正しくは:心身機能の回復に関するプログラムも、生活行為の向上を目的として含まれることがあります。選びやすい理由:「生活行為向上」という名前に囚われ、機能訓練とは別物と誤解しやすい。混同注意:活動・参加レベルへの直接的なアプローチのみに限定されるという誤解。
- 4. 生活行為向上マネジメントでは、利用者本人とその家族の意向を最も重視します。作業療法士の判断だけでなく、利用者が「できるようになりたい」と望む生活行為がアセスメントの核となります。正しくは:利用者本人と家族が重要と判断した生活行為に焦点を当ててアセスメントします。選びやすい理由:専門職として利用者のニーズを引き出すことが重要であるため、専門家の視点が全面に出ると誤解しやすい。混同注意:作業療法士主導型の介入計画立案。
- 5. 生活行為向上マネジメントのアセスメント項目には、生活行為、参加・活動、心身機能・構造、環境要因、個人因子が含まれており、これらの要素を総合的に評価して予後予測を行います。心身機能・構造に関する予後予測も、生活行為の達成可能性を見極める上で重要な要素です。正しくは:アセスメント項目には、心身機能・身体構造に関する予後予測も含まれます。選びやすい理由:「生活行為」という言葉から、機能面は重視されないと誤解しやすい。混同注意:ICFの「活動」と「参加」にのみ着目するという誤解。
国試ポイント
生活行為向上マネジメントの基本的な概念、開発経緯、目的、およびその評価・介入の範囲について理解しているかを問う問題です。特に、その開発背景と、対象とする領域の広さ(心身機能も含む)がポイントとなります。
混同注意
生活行為向上マネジメントを、特定の評価ツール(例: COPM, FIM)と混同したり、活動・参加レベルのみに特化したマネジメント手法と誤解したりする可能性があります。また、他職種によるマネジメント手法(例: ケアマネジメント)との違いも注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、生活行為向上マネジメントの具体的なプロセス(アセスメントシートの項目、目標設定、介入計画、再評価の流れ)や、どのような場面で活用されるか(対象疾患、フェーズ)が問われる可能性があります。
関連知識
国際生活機能分類(ICF)の各構成要素との関連性、日本作業療法士協会の役割、作業療法のプロフェッショナル・リーズニング、クライエント中心の視点、総合的なアセスメントの重要性。