小児の評価領域と検査の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・4番
解説
GMFMは脳性麻痺などの粗大運動機能評価に用いられ、WISC-Ⅳは子どもの知的機能を評価する代表的な検査であるため、これら2つの組み合わせが正しいです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。GMFMは、脳性麻痺などの小児の粗大運動機能を定量的に評価するために広く用いられる尺度です。
- 2. エルハルト発達視覚評価(EDVA)は、主に眼球運動の発達を評価するものであり、視知覚機能全般を評価する検査ではありません。正しくは:視知覚機能の評価としては、DTVP-3(Developmental Test of Visual Perception-3)やVMI(Beery-Buktenica Developmental Test of Visual-Motor Integration)などが適切です。選びやすい理由:小児の視覚に関連する評価であるため、正しく聞こえるかもしれませんが、評価対象が視知覚全体ではない点に注意が必要です。混同注意:視覚機能と視知覚機能の区別、またエルハルトが評価する眼球運動と視知覚の関係を混同しやすいです。
- 3. コース立方体組み合わせテストは、視空間認知、構成能力、問題解決能力などを評価するものであり、感覚統合機能の直接的な評価には用いられません。正しくは:感覚統合機能の評価としては、SIPT(Sensory Integration and Praxis Tests)や感覚プロファイル(Sensory Profile)などが適切です。選びやすい理由:「統合」という言葉から、感覚統合と関連があるように誤解しやすいかもしれません。また、ブロックを使うため、小児の検査として馴染みがあることで選択肢として選びやすいかもしれません。混同注意:視空間認知や構成能力と、感覚統合機能の概念を混同しやすいです。どちらも「統合」という言葉が関連することから、誤解が生じやすいです。
- 4. 正解。WISC-Ⅳは、児童期の認知能力(知的機能)を包括的に評価するための、代表的な個別式知能検査です。
- 5. 新S-M社会生活能力検査は、子どもの社会生活能力(身辺自立、移動、作業、コミュニケーションなど)を評価するものであり、日常生活能力全体を指す場合はより広範囲な評価が必要です。正しくは:日常生活能力の評価としては、FIM(Functional Independence Measure)やPEDI(Pediatric Evaluation of Disability Inventory)などがより一般的です。新S-M社会生活能力検査は、社会生活という側面に焦点を当てた能力を評価します。選びやすい理由:「社会生活能力」という言葉から、一般的な日常生活能力と捉えられがちですが、新S-M検査は社会適応の側面が強いです。混同注意:「社会生活能力」と「日常生活能力」の範囲や評価対象の違いを混同しやすいです。特に小児の場合、その区別が曖昧に感じられることがあります。
国試ポイント
この問題は、小児を対象とした代表的な評価ツールについて、その評価領域を正確に理解しているかを問うものです。各検査が具体的に何を評価するのか、その主要な目的を把握していることが重要です。
混同注意
各検査の名称と評価領域が直結しないものや、一部の評価領域と重なるが主要な目的ではないもの(例: エルハルトと視知覚、S-Mと日常生活能力)が混同されやすいです。
次に同じ論点が出たら
次回、同様の論点が出題された場合、選択肢に挙げられた検査の対象年齢、評価項目、および評価結果の活用方法について理解しているかを問われる可能性があります。特に、検査の名前と評価領域が直接的に結びつきにくい検査について注意が必要です。
関連知識
小児の評価では、粗大運動、微細運動、認知、言語、ADL、感覚統合、社会性など多岐にわたる領域が評価されます。それぞれの領域に対応する代表的な検査(例: 運動発達:DQ、PDMS-2、M-ABC-2。知能:KABC-Ⅱ、田中ビネー。ADL:WeeFIM。感覚統合:SP)を理解しておく必要があります。