トータルペインのうちスピリチュアルペインはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第54回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
トータルペイン(全人的苦痛)は、身体的苦痛(フィジカルペイン)、精神的苦痛(サイコロジカルペイン)、社会的苦痛(ソーシャルペイン)、そして霊的・スピリチュアルな苦痛(スピリチュアルペイン)の4つの側面から構成されます。人生の意味や価値の喪失は、特に患者が自己存在の意味や価値、死生観といった深い問いに向き合う際に生じる苦痛であり、スピリチュアルペインの典型的な例です。
選択肢ごとの解説
- 1. これは身体的な苦痛(フィジカルペイン)に分類されます。身体の不調や機能障害が原因で感じる苦痛です。正しくは:身体的な不調や機能障害に関する苦痛選びやすい理由:広義の苦痛ではありますが、スピリチュアルペインの核心からは外れます。混同注意:フィジカルペイン(身体的苦痛)
- 2. これも身体的な苦痛(フィジカルペイン)に分類されます。治療による直接的な身体症状です。正しくは:身体的な不調や機能障害に関する苦痛選びやすい理由:医療行為に関連する苦痛ではありますが、直接的な身体症状です。混同注意:フィジカルペイン(身体的苦痛)
- 3. これは社会的な苦痛(ソーシャルペイン)に分類されます。家族関係や経済状況、役割の変化など、社会生活の中で生じる苦痛です。正しくは:社会生活、人間関係、経済状況などに関する苦痛選びやすい理由:患者の生活全体に影響を及ぼすため、広範囲な苦痛と捉えられやすいですが、分類としてはソーシャルペインです。混同注意:ソーシャルペイン(社会的苦痛)
- 4. 正解。これがスピリチュアルペイン(精神的・霊的苦痛)です。人生の意味、生きがい、希望、死生観、自己存在の価値などに関わる深い苦痛を指します。
- 5. これは身体的な苦痛(フィジカルペイン)または心理的苦痛(サイコロジカルペイン)に分類されることがあります。身体機能の低下による直接的な困難、またはそれによって引き起こされる不安や絶望感などです。正しくは:身体機能の低下による直接的な活動制限、またはそれに伴う心理的な苦痛選びやすい理由:患者の尊厳にも関わるため、スピリチュアルペインと混同されやすいですが、直接の原因は身体機能または心理状態です。混同注意:フィジカルペイン(身体的苦痛)やサイコロジカルペイン(心理的苦痛)
国試ポイント
トータルペインの概念とその4つの側面(フィジカル、サイコロジカル、ソーシャル、スピリチュアル)の定義と具体的な内容を理解しているかが問われる。特にスピリチュアルペインは他の苦痛と混同されやすいため、その特徴を正確に把握している必要がある。
混同注意
スピリチュアルペインは、単なる心理的苦痛(不安、抑うつ)や社会的苦痛(孤立感、役割喪失)と混同されやすい。スピリチュアルペインは、より根源的な自己存在、人生の意味、価値観、希望、死生観といった深い領域での葛藤や苦悩を指す点が異なる。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合は、各ペインの具体例の多角的理解に加え、各ペインが互いに影響し合うという『全人的』な視点からの問い方や、特定の疾患(例:進行がん患者)における具体的な苦痛の事例から分類を問う問題が出ると予想される。
関連知識
パリアティブケア(緩和ケア)における苦痛の理解、キューブラー・ロスによる死の受容の5段階、ホスピスケアの理念、QOL(生活の質)の概念。