前傾側臥位で排痰を行うのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
後上葉区の排痰には、ベッドを15度前傾させ、患側を下にした側臥位が最も効果的です。この体位により、重力を利用して痰を気管支へと導き、喀出しやすくします。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。後上葉区のドレナージは、ベッドを15度ほど前傾させ、患側を下にした側臥位で行われます。この体位によって、重力を利用して痰を排出しやすくなります。
- 2. 前上葉区のドレナージは、仰臥位でベッドを水平にした状態で行われます。正しくは:前上葉区のドレナージは仰臥位(水平位)で行われます。選びやすい理由:肺の上部にあるため、前傾位が有効かと思ってしまうかもしれませんが、特定の区域にはより適切な体位があります。混同注意:他の肺上葉の区域(特に肺尖区)のドレナージ体位と混同しやすいです。
- 3. 前肺底区のドレナージは、仰臥位でベッドの足側を30~45度挙上した状態(トレンデレンブルグ体位)で行われます。正しくは:前肺底区のドレナージは仰臥位のトレンデレンブルグ体位で行われます。選びやすい理由:下葉の区域であるため、重力を使った排痰が必要なことは合っていますが、体位が異なります。混同注意:他の肺底区や、トレンデレンブルグ体位が必要な他の区域と混同しやすいです。
- 4. 肺尖区のドレナージは、坐位または半坐位で行われます。正しくは:肺尖区のドレナージは坐位または半坐位で行われます。選びやすい理由:肺の一番上にあるため、前傾位が有効なように感じやすいですが、この区域は坐位が最も効果的です。混同注意:他の肺上葉の区域(特に後上葉区や前上葉区)の体位と混同しやすいです。
- 5. 上舌区のドレナージは、仰臥位でベッドの頭側を15度ほど下げた状態で行われます。正しくは:上舌区のドレナージは仰臥位で頭側をやや下げた体位で行われます。選びやすい理由:左肺上葉の一部であり、排痰体位が必要であることは正しいですが、前傾側臥位ではありません。混同注意:下舌区や他の上葉の区域の体位と混同しやすいです。
国試ポイント
排痰を促進するための体位ドレナージは、肺の各区域の解剖学的位置と重力の関係を理解しているかを問う典型的な問題です。特に、肺の各区域に特化したドレナージ体位を正確に覚えているかがポイントになります。
混同注意
肺の各区域は位置が近接しており、似たような名前の区域も多いため、それぞれに対応する適切な体位を混同しやすいです。特に、上葉の区域と下葉の区域で、ベッドの傾斜方向が逆になることが多い点に注意が必要です。また、側臥位、仰臥位、腹臥位、坐位など、基本となる体位と傾斜の組み合わせを正確に覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、各肺区域の図とそれに対応するドレナージ体位を正確に紐づけられているかを確認します。特に、ベッドの傾斜角度や体位の左右、腹臥位・仰臥位・側臥位の使い分けを問う問題に注意が必要です。また、禁忌事項(例:心不全患者でのトレンデレンブルグ体位)も合わせて確認します。
関連知識
体位ドレナージ、重力による排痰のメカニズム、呼吸理学療法、肺の解剖学(肺葉・肺区域)、気管支樹の走行。各肺区域の解剖学的な位置関係を把握していることが重要です。