就労経験がある60歳の精神障害者で、雇用契約に基づく就労が体力的に難しい場合に、就労の機会を提供するサービスはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第61回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
就労継続支援B型事業は、通常の事業所で雇用契約を結んで働くことが困難な方々に対し、雇用契約を結ばずに働く場や訓練を提供することで、その知識や能力の向上を促す福祉サービスです。設問の「就労経験がある60歳の精神障害者で、雇用契約に基づく就労が体力的に難しい場合」という状況に最も適しています。
選択肢ごとの解説
- 1. この事業は、一般就労に移行した障害者が職場に定着できるよう、就労後に支援を行うものです。問題文の「雇用契約に基づく就労が体力的に難しい」状況にある人への『就労機会の提供』とは異なります。正しくは:一般就労に移行した障害者が、職場で安定して働き続けるための支援を行うサービスです。選びやすい理由:『就労』という言葉が含まれるため、関連性があるように見えるかもしれません。しかし、対象とするフェーズが異なります。混同注意:就労移行支援事業や就労継続支援事業と混同しやすいですが、これらは就労前の訓練や機会提供であるのに対し、就労定着支援は就労後のサポートが主目的です。
- 2. この事業は、一般企業への就職を目指す障害者に対し、就労に必要な知識や能力向上のための訓練を提供するものです。問題文の『雇用契約に基づく就労が体力的に難しい』状況で、『就労の機会を提供』するサービスとは異なります。正しくは:一般就労を目指す障害者に対して、必要な訓練や職場探し、定着支援を行うサービスです。選びやすい理由:『就労』という言葉と『支援』という言葉から、働くことに関係するサービスであると判断しやすいですが、目的と対象者が異なります。混同注意:就労継続支援事業と混同しやすいですが、就労移行支援は一般就労への移行がゴールであるのに対し、就労継続支援は一般就労が困難な人が働く場を提供するものです。
- 3. 就労継続支援A型事業は、雇用契約を結んだ上で働くことが可能な障害者に対し、就労の機会を提供するサービスです。問題文では「雇用契約に基づく就労が体力的に難しい場合」と明記されており、雇用契約を結ぶことが前提のA型事業とは異なります。正しくは:通常の事業所で雇用契約を結んで働くことが困難な障害者のうち、適切な支援があれば雇用契約に基づいて働くことができる人に対して、就労の機会と生産活動の機会を提供するサービスです。選びやすい理由:『就労継続支援』という言葉から、働く機会を提供するサービスであると判断しやすいですが、雇用契約の有無という重要な条件が異なります。混同注意:就労継続支援B型事業と混同しやすいですが、A型は雇用契約を結ぶのに対し、B型は雇用契約を結ばずに利用します。
- 4. 正解。就労継続支援B型事業は、通常の事業所で雇用契約を結んで働くことが困難な障害者(例:体力的に難しい、年齢が高いなど)に対し、雇用契約を結ばずに働く機会を提供するサービスです。利用者は工賃を受け取り、訓練を通じて一般就労やA型事業への移行を目指すこともあります。設問の「雇用契約に基づく就労が体力的に難しい」という条件に合致し、働く機会を提供する最も適切なサービスです。正しくは:通常の事業所で雇用契約を結んで働くことが困難な障害者に対して、雇用契約を結ばずに生産活動の機会を提供し、その知識や能力の向上に必要な訓練を行うサービスです。
- 5. 自立訓練事業は、身体機能や生活能力の維持・向上のための訓練を行うサービスであり、就労機会の提供を直接の目的とするものではありません。問題文の「就労の機会を提供するサービス」とは目的が異なります。正しくは:地域生活を営む上で、身体機能・生活能力の維持・向上のための訓練や相談支援を行うサービスです。選びやすい理由:『訓練』という言葉から、何かを学ぶためのサービスと捉えられますが、直接的な就労機会の提供とは異なります。混同注意:就労系サービスと混同しやすいですが、自立訓練は日常生活の自立を主な目的とし、就労系サービスは就労そのものを目的としています。
国試ポイント
障害者総合支援法に基づく就労系サービスの区分と、それぞれの対象者・サービス内容を正確に理解しているかが問われます。特に、就労継続支援A型とB型の違い(雇用契約の有無)が重要です。
混同注意
就労継続支援A型とB型の違い(雇用契約の有無、工賃と賃金)、就労移行支援との違い(一般就労への移行準備か、就労機会の提供か)
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出題された場合、まず障害者の『状態(体力、年齢、疾患など)』と『希望(一般就労を目指すか、働く場を求めるか)』、そしてサービスに『雇用契約が含まれるか否か』の3点に着目して判断します。
関連知識
障害者総合支援法、障害福祉サービスの種類(訓練等給付、介護給付)、就労系サービス(就労移行支援、就労継続支援A型、B型、就労定着支援)、地域活動支援センター、居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、短期入所、療養介護、生活介護、施設入所支援、自立訓練(機能訓練・生活訓練)、宿泊型自立訓練