標準型車椅子の使用者の生活環境として適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第53回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
浴室と脱衣所の間にグレーチングを設置すると、車椅子のキャスターが溝にはまり込んでしまい、通過が困難になるため不適切である。段差の解消や滑りにくい床材の使用が適切である。
選択肢ごとの解説
- 1. トイレのドアが内開きの場合、車椅子がぶつかり、ドアを開けるスペースが確保できず、中に入りづらくなるため不適切である。正しくは:トイレのドアは引き戸または外開きにする。選びやすい理由:一般的な住宅では内開きドアが多いため、違和感なく選択しやすいため。混同注意:一般的な住宅のドア開閉方式。
- 2. 車椅子使用者の作業台の高さは、車椅子のアームレストの高さや膝の高さに合わせて調整されるべきであり、一般的には70〜80cm程度が適切である。50cmでは低すぎて作業しにくい。正しくは:作業台の高さは70〜80cm程度とする。選びやすい理由:車椅子に座った際の目線が低くなるため、作業台も低めが良いと考えてしまうため。混同注意:ベッドの高さや一般的なテーブルの高さ。
- 3. 屋外スロープの勾配は、一般的に1/12以下が推奨されており、1/10では勾配が急すぎるため、車椅子での昇降が困難で危険である。正しくは:屋外スロープの勾配は1/12以下とする。選びやすい理由:勾配が急である方がスペースを節約できるため、利便性と混同しやすいため。混同注意:比較的緩やかな勾配の数値(例:1/15や1/20)。
- 4. 正解。浴室と脱衣所の間にグレーチングを設置すると、車椅子の前輪キャスターが溝にはまり込み、乗り越えることが困難になるため不適切である。この選択肢が問題文の設問(適切でないものを選ぶ)に対する正答となる。選びやすい理由:水はけの良さという点でグレーチングの機能性が高いと誤解しやすいため。混同注意:水はけの良い床材や段差のない設計の必要性。
- 5. 標準型車椅子が360度回転するためには、最低でも直径150cm程度のスペースが必要である。直径90cmでは回転不可能である。正しくは:玄関前の回転スペースは直径150cm程度とする。選びやすい理由:小回りの利く車椅子や、介助者がいる場合の回転スペースと混同しやすいため。混同注意:車椅子の直進に必要な通路幅や、方向転換に必要な最小スペース。
国試ポイント
車椅子使用者の生活環境整備における具体的な寸法や設備の適切性を理解する。特に、バリアフリー設計の基本原則を問われる。
混同注意
各設備の推奨寸法や設置基準の数値。特に、勾配や回転スペースの寸法は混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
車椅子使用者の動作特性を考慮し、移動・操作のしやすさ、安全性、介助のしやすさに着目して各選択肢の適切性を判断する。
関連知識
バリアフリー法、高齢者・障害者の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー新法)における建築物の移動等円滑化に関する基準、およびJIS規格(日本工業規格)の住宅設備に関する規定。