精神障害者の就労支援について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
就労継続支援B型は、雇用契約を結ばない非雇用型のサービスであり、利用者に支払われるのは『工賃』です。この工賃には最低賃金が適用されないため、設問の記述が正しい内容となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 精神障害者も障害者雇用促進法に基づく障害者雇用義務の対象です。2018年4月1日より義務化されました。正しくは:精神障害者も障害者雇用義務の対象である。選びやすい理由:精神障害者の雇用義務化が比較的最近であるため、過去の知識と混同する可能性がある。混同注意:身体障害や知的障害と比べて、精神障害者の雇用義務化の歴史が浅いこと。
- 2. ジョブコーチ(職場適応援助者)は、障害者だけでなく、受け入れる事業主に対しても支援を行います。職務内容の調整や職場環境の改善など、多岐にわたるサポートを通じて、障害者の職場定着を促進します。正しくは:ジョブコーチは、事業主への支援も行う。選びやすい理由:ジョブコーチの主な役割が障害者本人への支援であるという印象から、事業主への支援はしないと誤解しやすい。混同注意:ジョブコーチが直接支援する対象が障害者本人であることと、間接的に事業主を支援することの区別。
- 3. 障害者職業能力開発校は、身体障害者、知的障害者、精神障害者など、多様な障害を持つ方が職業訓練を受けられる施設です。精神障害者もその支援対象に含まれます。正しくは:精神障害者も障害者職業能力開発校の支援対象である。選びやすい理由:職業能力開発校というと、身体的な訓練や技術習得が中心というイメージから、精神障害は対象外と誤解する可能性がある。混同注意:一般的な職業訓練と、障害特性に配慮した職業訓練との違い。
- 4. 障害者就業・生活支援センター(就労・生活支援センター)は、障害者の就労とそれに伴う日常生活の両面を一体的に支援する機関であり、職場実習の斡旋も重要な支援の一つです。職場体験を通じて、就労への移行を円滑にします。正しくは:障害者就業・生活支援センターでは職場実習の斡旋も行う。選びやすい理由:「生活支援」という名称から、就労に関する直接的な支援(特に斡旋)は行わないと考える可能性がある。混同注意:ハローワークや障害者職業センターなど、他の就労支援機関との役割分担。
- 5. 正解。就労継続支援B型事業所は、雇用契約を結ばずに働くため、労働基準法に定める最低賃金の適用外となります。利用者に支払われるのは「工賃」であり、これは最低賃金に満たない場合が多いです。
国試ポイント
精神障害者の就労支援制度に関する基本的な知識が問われています。特に、各サービスの対象者、役割、そして雇用形態と賃金の関係性について理解しているかが重要です。障害者雇用促進法、各種支援機関(ジョブコーチ、職業能力開発校、就労・生活支援センター)、就労系サービス(A型、B型)の区別がポイントになります。
混同注意
就労継続支援A型事業所は雇用契約を結ぶため、最低賃金が保障されます。B型との違いを混同しないように注意が必要です。また、各支援機関の役割や対象範囲も混同しやすい点です。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の論点が出題された場合、就労移行支援と就労継続支援A型・B型の違い(特に雇用契約の有無と賃金形態)、各支援機関の提供するサービス内容(職場実習、事業主支援の有無など)を正確に把握しているかを確認すると良いでしょう。また、最新の法改正情報(特に雇用義務の対象拡大など)もチェックが必要です。
関連知識
障害者雇用促進法の概要、障害者総合支援法に基づく就労系サービス(就労移行支援、就労継続支援A型・B型)、ジョブコーチ支援事業、障害者就業・生活支援センターの機能、障害者職業能力開発校の役割、精神障害者保健福祉手帳の制度。