高齢初発てんかんについて正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第53回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
高齢初発てんかんは、脳血管障害や認知症、脳腫瘍といった基礎疾患に起因する症候性てんかんが大部分を占めます。これらの基礎疾患は脳の一部に病変を生じさせることが多いため、発作も特定の脳領域から始まる焦点性発作(部分発作)として現れる傾向が強いです。
選択肢ごとの解説
- 1. 高齢者てんかんは、脳血管障害、認知症、脳腫瘍などの基礎疾患に起因する症候性てんかんがほとんどです。特発性てんかんは稀です。正しくは:高齢者てんかんは、脳血管障害や認知症などに続発する症候性てんかんが大部分を占めます。選びやすい理由:特発性てんかんという言葉自体は耳にするため、高齢者にも多いと誤解しやすいかもしれません。しかし、てんかんの原因として特発性が一般的なのは若年層です。混同注意:特発性てんかんと症候性てんかんの概念。
- 2. 高齢化社会の進展に伴い、高齢初発てんかんの患者数は増加傾向にあります。脳血管障害や認知症などのてんかんリスク因子を持つ高齢者が増えているためです。正しくは:高齢化の進行により、患者数は増加傾向にあります。選びやすい理由:高齢者のてんかんについての知識が不足していると、一般的な疾患動向と混同して減少傾向にあると推測してしまう可能性があります。混同注意:高齢者人口の増加と疾患発生率の関係。
- 3. 正解。高齢初発てんかんの多くは、脳の一部に病変が存在することによる症候性てんかんであり、このため特定の脳領域から始まる焦点性発作(部分発作)として現れることが一般的です。選びやすい理由:特になし。正しい選択肢です。混同注意:全身性発作と部分発作の区別。
- 4. 高齢初発てんかんの患者は、基礎疾患や併存疾患が多いこと、抗てんかん薬の血中濃度変動が大きくなりやすいことなどから、むしろてんかん重積状態に陥るリスクが高いとされています。正しくは:てんかん重積状態に至るリスクがあります。選びやすい理由:「高齢者だから重症化しないだろう」という誤った推測から選んでしまうかもしれません。しかし、高齢者はむしろリスクが高いです。混同注意:てんかん重積状態の発生頻度と重症度。
- 5. 高齢者てんかんは、抗てんかん薬が比較的有効であるとされており、適切な薬物療法により多くの患者で発作の抑制が可能です。ただし、薬の副作用には注意が必要です。正しくは:抗てんかん薬による治療は比較的有効です。選びやすい理由:高齢者は多剤併用や代謝機能の低下などがあり、薬物治療が難しいイメージがあるため、薬が効きにくいと誤解する可能性があります。しかし、発作抑制自体は可能です。混同注意:薬物相互作用や副作用の管理の難しさと、薬の有効性。
国試ポイント
高齢者てんかんの特徴、特に原因、発作型、患者数の傾向、治療反応性について正確な知識が問われています。一般的なてんかんとは異なる高齢者特有の点がポイントです。
混同注意
若年発症のてんかんの特徴と混同しやすいです。特に特発性と症候性の割合、発作型(全身性か部分性か)は年齢層で異なります。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、高齢者のてんかん管理における注意点(薬物相互作用、副作用、嚥下機能、ADLへの影響など)や、てんかん診断時の鑑別診断(失神、TIAなど)が問われる可能性があります。
関連知識
高齢者における脳血管疾患、認知症、脳腫瘍とてんかんの関連性。抗てんかん薬の薬物動態と高齢者の生理学的変化。てんかん重積状態のリスク因子。