上腕骨外側上顆炎について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
上腕骨外側上顆炎(テニス肘)は、手関節伸筋群、特に短橈側手根伸筋の付着部に繰り返し負荷がかかることで生じる炎症や微細な損傷が原因です。この付着部が上腕骨の外側上顆であるため、選択肢4が正しい記述となります。他の選択肢は、好発年齢、性差、症状の進行、または動作指導に関する誤った情報を含んでいます。
選択肢ごとの解説
- 1. 性差は明確ではありません。特定の性別に多く発生するというエビデンスはありません。正しくは:男性に多いという明確な傾向はありません。選びやすい理由:一般的な整形外科疾患では性差が見られることが多いため、どれかが正しいように見える。混同注意:他の疾患との性差の知識。
- 2. 好発年齢は30〜50代であり、一般的に高齢者に多いとは言えません。むしろ働き盛りの世代に多く見られます。正しくは:好発年齢は30〜50代です。選びやすい理由:腱の変性が関与するため、加齢と関連があるように思える。混同注意:変性疾患全体との混同。
- 3. 初期には動作時痛が主ですが、炎症が進行すると安静時や夜間にも自発痛が生じることがあります。正しくは:炎症が進行すると安静時にも痛みを伴うことがあります。選びやすい理由:初期の症状だけを考えると自発痛がないように思える。混同注意:急性期の痛みと慢性期の痛みの違い。
- 4. 正解。上腕骨外側上顆炎は、主に短橈側手根伸筋などの手関節伸筋群の腱が上腕骨外側上顆に付着する部位に炎症や微細損傷が生じる疾患です。これが疾患の定義そのものです。
- 5. 前腕を回内させると、伸筋群(特に短橈側手根伸筋)への負荷が増加し、痛みが増強する可能性があります。痛みを避けるためには、むしろ前腕回外位での動作が推奨されることが多いです。正しくは:物を持ち上げる際は、前腕を回外させて行うことが痛みの軽減につながります。選びやすい理由:どちらかの回旋位が推奨されることはあり、逆の肢位を想像してしまう。混同注意:手関節伸筋群と拮抗する屈筋群の作用、または内側上顆炎(ゴルフ肘)との混同。
国試ポイント
上腕骨外側上顆炎の基本的な病態生理、好発年齢、症状、および疾患教育(動作指導)に関する知識が問われています。特に、どの腱の炎症であるかという根本的な理解が重要です。
混同注意
上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)との鑑別、また性差や好発年齢といった疫学情報、症状の進行段階によって変化する臨床像との混同が起こりやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後この論点が出た場合、内側上顆炎との比較、具体的な運動療法や装具療法の目的・種類、または手術適応について問われる可能性があります。また、作業療法士として行う具体的な指導内容(動作修正など)も重要になります。
関連知識
上腕骨外側上顆炎の検査法(コッヘルテスト、チェアテスト、トムセンテスト)、保存療法(安静、装具、運動療法、薬物療法)、手術療法(外側上顆リリース術)。