作業療法の面接における直面化の説明で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
直面化(Confrontation)は、クライアントの言動(言葉と行動、あるいは複数の言葉の間)に存在する矛盾や不一致を、クライアント自身が気づくようにセラピストが建設的に指摘する技法です。これは、クライアントが自身の問題に対する認識を深め、それまで見て見ぬふりをしていた問題点に焦点を当て、行動変容への動機付けを促すことを目的としています。
選択肢ごとの解説
- 1. これは「質問」や「明確化」に近い技法であり、クライアント自身の矛盾を指摘して気づきを促す「直面化」とは異なります。正しくは:質問は、情報を引き出したり、特定の話題に焦点を当てたりする際に用いられます。選びやすい理由:面接技法として一般的であるため、正しいものと混同しやすいです。混同注意:質問、明確化
- 2. これは主に精神分析的なアプローチで用いられる「解釈」の技法であり、意識的な矛盾点を扱う「直面化」とは異なります。正しくは:解釈は、クライアントが気づいていない、より深層の心理的な意味や動機を伝える技法です。選びやすい理由:クライアントの気づきを促す点では共通しますが、その対象が無意識的か意識的かで異なります。混同注意:解釈
- 3. 正解。直面化とは、クライアントの言葉と行動、または複数の言葉の間にある矛盾を、抵抗が生じない範囲で指摘し、クライアントが自身の問題について深く考える機会を与える技法です。これにより、自己理解を深め、行動変容へと繋げます。
- 4. これは「感情の反射」や「感情の明確化」といった技法であり、クライアントの感情を共有・理解を示すことを目的とします。矛盾点の指摘とは異なります。正しくは:感情の反射は、クライアントが表現した感情をセラピストが言葉にして返すことで、クライアントの感情への気づきを促し、共感を示す技法です。選びやすい理由:面接において重要な共感的コミュニケーションの技法であるため、正しいと誤解しやすいです。混同注意:感情の反射、感情の明確化
- 5. これは「明確化」や「質問」の技法であり、発言内容のあいまいさを解消することを目的とします。矛盾点を指摘する「直面化」とは目的が異なります。正しくは:明確化は、クライアントの表現が不明確な場合に、具体的に尋ねることで内容をはっきりさせる技法です。選びやすい理由:情報の整理を助けるため、面接において有効な技法であると同時に、直面化と同様にクライアントに考えるきっかけを与えるため混同しやすいです。混同注意:明確化、質問
国試ポイント
作業療法士国家試験では、カウンセリングや面接技法の基本的な概念とその具体的な内容について問われることが多いです。特に「直面化」は、他の面接技法(質問、明確化、感情の反射、解釈など)と混同されやすく、それぞれの技法の目的と具体的な内容を正確に理解しているかが問われます。
混同注意
「質問」「明確化」「感情の反射」「解釈」といった他の面接技法と混同しやすい。直面化は矛盾の指摘を伴う点で明確化や質問と異なり、無意識的な意味を扱う解釈や感情を共有する感情の反射とも異なります。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、直面化の目的(矛盾の指摘、問題認識の促進、行動変容への動機付け)と、他の技法(明確化、感情の反射、解釈など)の目的との違いを明確に区別できているかを確認します。特に、クライアントに不快感を与えず、建設的に矛盾を指摘する際の注意点についても問われる可能性があります。
関連知識
面接技法には、傾聴、受容、共感、質問、明確化、感情の反射、要約、直面化、解釈など様々なものがあります。それぞれの技法の目的と効果、適用場面を理解することが重要です。特にクライアントの抵抗を考慮しつつ、タイミングを見計らって使用するスキルが求められます。