下垂体前葉から分泌されるホルモンはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第58回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
下垂体は脳の基部にある重要な内分泌腺であり、前葉と後葉に分けられます。下垂体前葉からは、プロラクチン(乳腺の発達・乳汁産生)、成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモンなどが分泌されます。選択肢4のプロラクチンは、この下垂体前葉から分泌されるホルモンであり、正解です。
選択肢ごとの解説
- 1. メラトニンは松果体から分泌されるホルモンであり、概日リズム(睡眠・覚醒サイクル)の調整に重要な役割を果たします。下垂体前葉からの分泌ではありません。正しくは:松果体から分泌される、睡眠に関連するホルモンです。選びやすい理由:脳の深い部分にある腺から分泌されるホルモンであるため、下垂体と混同されることがあります。混同注意:下垂体から分泌される他のホルモン(例:成長ホルモン)や、視床下部・松果体など脳内の他の部位から分泌されるホルモン。
- 2. オキシトシンは視床下部の神経細胞で産生され、下垂体後葉から分泌されます。子宮の収縮や乳汁の分泌促進、社会的な結合に関与します。下垂体前葉からの分泌ではありません。正しくは:視床下部で産生され、下垂体後葉から放出されるホルモンです。選びやすい理由:下垂体から分泌されるホルモンであるため、前葉と後葉の区別があいまいな場合に選びやすいでしょう。また、乳汁分泌促進作用がある点でプロラクチンと混同されやすいです。混同注意:バソプレシン(同じく下垂体後葉から分泌)やプロラクチン(乳汁分泌に関与)。
- 3. バソプレシン(抗利尿ホルモン)もオキシトシンと同様に、視床下部で産生され下垂体後葉から分泌されます。腎臓での水の再吸収を促進し、尿量を調節する役割があります。下垂体前葉からの分泌ではありません。正しくは:視床下部で産生され、下垂体後葉から放出されるホルモンです。選びやすい理由:下垂体から分泌されるホルモンであるため、前葉と後葉の区別があいまいな場合に選びやすいでしょう。混同注意:オキシトシン(同じく下垂体後葉から分泌)や、アルドステロン(電解質バランスに関わる点で機能が一部似ているが、分泌部位が異なる)。
- 4. 正解。プロラクチンは下垂体前葉から分泌される主要なホルモンの一つです。乳腺の発達を促進し、乳汁の生成・分泌を促す役割があります。これは下垂体前葉ホルモンとして正しい記述です。
- 5. アルドステロンは副腎皮質から分泌される鉱質コルチコイドの一種です。腎臓においてナトリウムの再吸収とカリウムの排泄を促進し、体液量や血圧の調整に関与します。下垂体前葉からの分泌ではありません。正しくは:副腎皮質から分泌される、電解質バランスと血圧調節に関わるホルモンです。選びやすい理由:全身の機能調節に関わるホルモンであり、ホルモンの分泌部位に関する知識が不確かな場合に、単にホルモン名として選択肢に入ることがあります。混同注意:コルチゾール(同じく副腎皮質ホルモン)や、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH、下垂体前葉から分泌され副腎皮質に作用)。
国試ポイント
この問題は、主要な内分泌腺(特に下垂体)から分泌される各種ホルモンの名称とその分泌部位を正確に理解しているかを確認しています。ホルモンの機能だけでなく、どこから分泌されるかという基本的な知識が問われます。
混同注意
下垂体前葉から分泌されるホルモンと、下垂体後葉から分泌されるホルモン(オキシトシン、バソプレシン)が混同されやすいです。また、脳内の他の部位(視床下部、松果体など)から分泌されるホルモンや、他の内分泌腺(副腎、甲状腺など)から分泌されるホルモンとの区別も重要です。
次に同じ論点が出たら
次回、同様の論点が出題された場合、各ホルモンがどの内分泌腺のどの部位(例:下垂体前葉か後葉か)から分泌されるか、そしてその主要な生理作用を正確に把握しているかに注目しましょう。
関連知識
下垂体前葉ホルモン:プロラクチン、成長ホルモン(GH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)。下垂体後葉ホルモン:オキシトシン、バソプレシン(抗利尿ホルモン、ADH)。松果体ホルモン:メラトニン。副腎皮質ホルモン:アルドステロン、コルチゾール。