顔面の皮膚感覚を支配する脳神経はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第60回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
三叉神経(第Ⅴ脳神経)は、顔面領域の皮膚感覚を支配する主要な脳神経です。額、頬、顎といった顔の広い範囲からの触覚、痛覚、温度覚などの知覚情報を中枢神経系に伝達します。
選択肢ごとの解説
- 1. 第Ⅰ脳神経(嗅神経)は嗅覚を司る脳神経であり、顔面の皮膚感覚には関与しません。正しくは:第Ⅰ脳神経は嗅覚を司ります。選びやすい理由:脳神経の番号と機能に関する基本的な知識がある場合、感覚神経であるという点で一部合致するように思えるかもしれませんが、具体的な部位と感覚の種類が異なります。混同注意:顔面の感覚神経と嗅覚神経の機能を混同しやすいです。
- 2. 第Ⅱ脳神経(視神経)は視覚を司る脳神経であり、顔面の皮膚感覚には関与しません。正しくは:第Ⅱ脳神経は視覚を司ります。選びやすい理由:第Ⅰ脳神経と同様に感覚神経であるという点で、漠然と感覚に関する選択肢として誤って選んでしまう可能性があります。混同注意:顔面の感覚神経と視覚神経の機能を混同しやすいです。
- 3. 第Ⅲ脳神経(動眼神経)は、主に眼球の運動や瞳孔の調節に関わる運動性の脳神経であり、顔面の皮膚感覚には関与しません。正しくは:第Ⅲ脳神経は眼球運動(多くの外眼筋)や瞳孔の調節を司ります。選びやすい理由:「顔面」というキーワードから、目の周囲の神経であると誤解し、感覚も含むと考えてしまう可能性があります。混同注意:運動神経としての機能と、感覚神経としての機能を混同したり、顔面に関わる他の脳神経(三叉神経、顔面神経)の機能と混同したりしやすいです。
- 4. 第Ⅳ脳神経(滑車神経)は、眼球の上斜筋の運動を司る運動性の脳神経であり、顔面の皮膚感覚には関与しません。正しくは:第Ⅳ脳神経は眼球の上斜筋の運動を司ります。選びやすい理由:第Ⅲ脳神経と同様に、目の周囲の神経であることから、顔面の感覚と関連があるように錯覚してしまう可能性があります。混同注意:運動神経としての機能と、感覚神経としての機能を混同したり、顔面に関わる他の脳神経の機能と混同したりしやすいです。
- 5. 正解。第Ⅴ脳神経(三叉神経)は、顔面(額、頬、顎)の広範囲にわたる皮膚感覚(触覚、痛覚、温度覚など)を支配する主要な脳神経です。この神経は眼神経、上顎神経、下顎神経の3つの枝に分かれ、顔面全体の皮膚知覚を受け持ちます。
国試ポイント
この問題では、脳神経の番号、名称、およびその主要な機能を正確に結びつける知識が問われています。特に、顔面に関わる感覚と運動の神経支配は、国家試験において頻繁に出題される重要な論点です。
混同注意
顔面の感覚と運動に関わる複数の脳神経(例:三叉神経、顔面神経)の機能混同や、各脳神経の番号と名称、機能の不正確な記憶が混乱を招きやすいポイントです。特に三叉神経(感覚と咀嚼筋運動)と顔面神経(表情筋運動と味覚)は混同されやすいです。
次に同じ論点が出たら
脳神経の問題が出題された場合、まずは『その脳神経が感覚、運動、または両方のどちらを主に司るか』を確認します。次に、『どの身体部位の、どのような機能(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、運動、平衡など)を支配しているか』を具体的に特定することが重要です。
関連知識
三叉神経は、顔面の皮膚感覚を司る感覚線維と、咀嚼筋の運動を司る運動線維の両方を持つ混合神経です。その3つの主要な枝(眼神経、上顎神経、下顎神経)が顔面を詳細に支配しています。三叉神経痛は、この神経の感覚路に沿った激しい痛みを特徴とする神経疾患であり、理学療法士もその病態を理解しておく必要があります。