フレイルの判定要件はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第60回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
フレイルの代表的な診断基準(Friedの基準や日本版フレイル基準)において、「歩行速度の低下」と「身体活動量の減少」は主要な判定要件です。これらの項目は、身体能力の低下や活動性の低下を直接的に反映するため、フレイルの進行を把握する上で非常に重要とされます。
選択肢ごとの解説
- 1. 骨密度の減少は主に骨粗鬆症の診断基準であり、フレイルの直接的な判定要件には含まれません。正しくは:この項目は、フレイルの判定基準には直接含まれません。選びやすい理由:フレイルの構成要素であるサルコペニアや、転倒リスクと関連が深いため、フレイルと混同しやすい可能性があります。混同注意:骨粗鬆症の診断基準。
- 2. 柔軟性の低下は身体機能の一部ですが、フレイルの主要な判定基準としては採用されていません。正しくは:この項目は、フレイルの判定基準には直接含まれません。選びやすい理由:高齢者の身体機能低下の一般的な徴候であり、転倒リスクとの関連も考えられるため、フレイルと関連があるように感じられます。混同注意:高齢者の一般的な身体機能低下。
- 3. 肺活量の低下は呼吸器系の問題を示すものであり、フレイルの主要な診断基準ではありません。正しくは:この項目は、フレイルの判定基準には直接含まれません。選びやすい理由:全身の活動性低下や呼吸器疾患がフレイルと併存することも多いため、フレイルの指標として考えてしまうかもしれません。混同注意:呼吸器疾患の指標。
- 4. 正解。歩行速度の低下は、フレイルの主要な身体的指標の一つであり、特にFriedの提唱するフレイル基準において重要な項目とされています。身体能力の低下を反映します。
- 5. 正解。身体活動量の減少は、フレイルの診断基準の一つです。活動意欲や機会の喪失、または身体的制約により、日常的な運動量が低下している状態を指します。
国試ポイント
フレイルの概念とその評価指標は、高齢化社会において理学療法士が関わる機会が多いため、国試で頻繁に問われます。特にFriedのフレイル5項目(意図しない体重減少、握力低下、疲労感、歩行速度低下、身体活動量低下)は必須知識です。選択肢には関連するが高齢者の他の健康問題(骨粗鬆症、呼吸機能低下など)の指標が紛れ込ませられることが多く、フレイルの直接的な判定基準とそうでないものを正確に区別できるかが問われます。
混同注意
サルコペニア、ロコモティブシンドローム、認知症、骨粗鬆症などの高齢者に多い他の疾患や症候群の診断基準、またはフレイルに関連するが直接の判定基準ではない項目(例:栄養状態、精神状態、口腔機能など)と混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
次にフレイルの問題が出た場合、Friedの5項目全てを正確に暗記しているか、または日本版フレイル基準(J-CHS基準)の内容(体重減少、主観的疲労感、身体活動量、歩行速度、握力)を理解しているかを問う問題が出る可能性があります。また、フレイルの診断だけでなく、フレイル予防のための介入内容や、フレイルとサルコペニア・ロコモティブシンドロームとの関連性について問われることも考えられます。
関連知識
フレイルの概念、Friedの提唱したフレイル5項目、日本版フレイル基準、サルコペニアの診断基準、ロコモティブシンドロームの診断基準、各状態の評価方法(例:握力測定、Timed Up & Go test、SPPBなど)、フレイルに対する理学療法介入の原則。