関節リウマチのSteinbrockerのステージⅣの特徴はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第60回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
Steinbrockerの病期分類において、ステージⅣは線維性または骨性の関節強直(アンキローシス)が存在することを特徴とします。これは、関節の最終的な機能喪失を示唆する不可逆的な変化であり、他の選択肢は初期から進行期にかけて見られる症状や、ステージⅣを定義する決定的な特徴ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 腱鞘炎は関節リウマチの早期から中等期にかけてよく見られる炎症性病変ですが、ステージⅣの主要な定義ではありません。ステージⅣは、より進行した関節の構造的変化が特徴です。正しくは:ステージⅣの最も特徴的な所見としては不適切です。選びやすい理由:関節リウマチの病態の一部として広く知られているため、進行期にも見られると誤解されやすいかもしれません。混同注意:初期や中等度の病態と混同しやすい、あるいは症状の普遍性から進行期の定義として選びやすいです。
- 2. 正解。Steinbrockerの病期分類において、ステージⅣは線維性または骨性の関節強直が存在することを特徴とします。これは、関節が完全に固まり、機能が著しく失われた状態を指します。
- 3. 骨粗鬆症は、関節リウマチの初期段階から関節周囲に認められることがあり、また全身性骨粗鬆症も合併しますが、ステージⅣを定義する最も特徴的な基準ではありません。他のステージでも見られます。正しくは:ステージⅣの最も特徴的な所見としては不適切です。選びやすい理由:関節リウマチの合併症としてよく知られているため、どのステージでも起こり得ると考えがちです。混同注意:傍関節性骨粗鬆症や全身性骨粗鬆症の出現時期と、病期の定義とを混同しやすいです。
- 4. 軟骨下骨の破壊はステージII以降で認められ、ステージIIIでは広範囲に進行します。しかし、ステージⅣの主要な定義は、この破壊の結果としての関節強直であり、単なる破壊の存在ではありません。正しくは:ステージⅣの最も特徴的な所見としては不適切です。選びやすい理由:進行期には骨破壊が著しいというイメージから、これが特徴だと考えがちです。混同注意:ステージIIやIIIで見られる病態の延長線上にあり、ステージⅣの決定的な特徴と混同しやすいです。
- 5. 関節周囲の筋萎縮は、関節リウマチのステージII以降で進行が見られます。炎症による使用の制限や神経因性変化によって生じますが、ステージⅣを定義する最も特徴的な所見ではありません。正しくは:ステージⅣの最も特徴的な所見としては不適切です。選びやすい理由:進行期には著しい筋萎縮が見られるため、選択肢として魅力的です。混同注意:機能障害と病理学的変化の定義を混同しやすいです。
国試ポイント
関節リウマチの病態把握において、Steinbrockerの病期分類の各ステージで出現する主要な特徴を正確に理解しているかが問われています。特に、進行に伴う不可逆的な変化がどのステージで定義されるかを覚えることが重要です。
混同注意
関節リウマチの各ステージで認められる様々な症状(腱鞘炎、骨粗鬆症、軟骨下骨破壊、筋萎縮など)は、複数のステージで出現しうるため、それぞれのステージを特徴づける決定的な所見と混同しやすいです。特に、ステージIIIとⅣの違いである「強直の有無」がポイントとなります。
次に同じ論点が出たら
次にこの論点が出題される場合、Steinbrockerの他のステージ(特にステージIIやIII)の定義や、機能分類との関連、あるいは最新の診断基準(ACR/EULAR)との比較、リウマチの病態生理における各所見の意味を問う問題が出される可能性があります。
関連知識
Steinbrockerの病期分類は、関節リウマチの進行度をX線所見と機能障害に基づいて評価するものです。I期(早期)は破壊なし、II期(中等期)は骨・軟骨破壊あり、III期(進行期)は広範囲な骨・軟骨破壊と変形あり、IV期(末期)は線維性または骨性の関節強直ありと定義されます。また、機能分類(Class 1~4)も併せて用いられることがあります。現在の診断基準はACR/EULAR分類が主流ですが、病期分類は病態理解に依然として重要です。