感覚機能について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
聴覚の伝導路は、蝸牛神経核から上オリーブ核、外側毛帯、下丘を経て、視床の内側膝状体で中継され、最終的に大脳皮質の上側頭回(ブロードマンの41野、42野)に到達するため、選択肢1は正しい記述です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。聴覚伝導路は、視床の内側膝状体で中継された後、大脳皮質の上側頭回(一次聴覚野)に投射されます。これは解剖学的に正しい経路です。選びやすい理由:正確な知識があれば迷わず選択できます。混同注意:視覚伝導路の視床中継核である外側膝状体との混同。
- 2. 視覚の伝導路は、視床の『外側』膝状体を経由します。内側膝状体は聴覚の伝導路が経由する部位です。正しくは:視覚の伝導路は、視床の『外側』膝状体を経由します。選びやすい理由:視床の膝状体が関与するという点では合っているため、内側と外側の区別が曖昧だと誤って選択しやすいです。混同注意:聴覚伝導路が経由する『内側』膝状体との混同。
- 3. 深部感覚(位置覚や振動覚など)は、主に脊髄の『後索』を通って上行します。脊髄視床路は温痛覚や粗大な触覚を伝えます。正しくは:深部感覚(位置覚や振動覚など)は、脊髄の『後索』を通って上行します。選びやすい理由:脊髄を通る感覚伝導路である点では共通しているため、脊髄視床路と後索路の区別が不確かな場合に選びやすいです。混同注意:温痛覚や粗大な触覚を伝える『脊髄視床路』との混同。
- 4. 痛みの感覚は、脊髄内で主に『脊髄視床路』を介して脳へと伝わります。後索は深部感覚(位置覚、振動覚)や識別性触覚を伝えます。正しくは:痛みの感覚は、脊髄内で主に『脊髄視床路』を介して脳へと伝わります。選びやすい理由:脊髄を介する感覚伝導路の一つであるため、後索路と脊髄視床路の機能の違いが不明確だと選択してしまいがちです。混同注意:深部感覚を伝える『後索』との混同。
- 5. 味覚の情報は、主に顔面神経(VII)、舌咽神経(IX)、迷走神経(X)を通じて脳に伝達されます。副神経(XI)は主に嚥下や首の運動に関与する運動神経です。正しくは:味覚の情報は、顔面神経、舌咽神経、迷走神経を通じて脳に伝達されます。選びやすい理由:脳神経が味覚に関与するという点は正しいのですが、副神経が味覚に関わらないことを知らないと、脳神経の一つとして選択してしまいやすいです。混同注意:味覚に関わる顔面神経、舌咽神経、迷走神経などの他の脳神経との混同。
国試ポイント
感覚伝導路の主要な経路(一次感覚野の場所、視床での中継核)を正確に覚えることが重要です。
混同注意
視覚と聴覚の視床中継核(内側膝状体と外側膝状体)の混同、脊髄伝導路(脊髄視床路と後索路)の混同、脳神経と感覚機能の関連性の混同が多いです。
次に同じ論点が出たら
感覚機能の問題が出た場合、各感覚(視覚、聴覚、深部感覚、痛み、味覚など)の一次中枢がどこか、視床のどの核で中継されるか、どの神経路を介して伝わるかを一つずつ確認し判断します。
関連知識
視覚伝導路の最終到達点は後頭葉の鳥距溝周囲(一次視覚野)、味覚伝導路は顔面神経、舌咽神経、迷走神経が関与し、最終的に中心後回の下部や島皮質に投射すること、温痛覚と触覚の伝導路の違い(脊髄視床路、後索・内側毛帯路)などを合わせて理解すると良いでしょう。